バンクシーが、ニューヨークで開催した「Better Out Than In」の24日目。
2013年10月24日(木)に公開したのが「Waiting in Vain」という無駄に待っている男です。
Waiting in Vainの意味は、無駄に待っている
ニューヨーク市のストリップ・クラブに登場した「Waiting in Vain」。
この作品は、女性を辛抱強く待っている男性を描いています。タキシード姿の男性は赤い花束を持っており、色あせた花が枯れ、いくつかの花びらが落ちているので、彼は長い時間ここで待っていたようです。
「Waiting in Vain」の意味は「無駄に待っている」です。
社会の性的強迫観念について、醜い真実を強調しようとしていることを示唆しています。
Waiting in Vainのメッセージとは?
ニューヨークでの「Better Out Than In」を開催中、毎日ウェブサイトで作品の発表とともに、写真と街の名前、メッセージ、音声ガイドが掲載されました。
24日目は、マンハッタン区の地域名「Hell’s Kitchen」とともに、このような謎のメッセージが掲載されました。
Waiting in vain…at the door of the club.
直訳すると、「無駄に待っている…クラブのドアで。」となります。
バンクシーは、写真とともに「無駄に待っている」というメッセージを投稿し、この男性が本物の愛を見つけたいのであれば、間違った場所にいることを示唆しています。
ボブ・マリーの「Waiting in Vain」がモチーフ
「Waiting in vain」の背景は、1977年にリリースされた「ボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズ」のレゲエの名曲にあります。
I don’t wanna wait in vain for your love
From the very first time I blessed my eyes on you, girl
My heart says follow trough君の愛に期待していたいんだ
この瞳が君を捉えた瞬間から
心が離れないんだBut I know, now, that I’m way down on your line,
But the waitin’ feel is fine知ってるのさ、君の前には列ができている
だけど待つ間も心地いいんだSo don’t treat me like a puppet on a string,
Cause I know how to do my thing俺を人形のように操らないでくれ
自分の為すべきことは分かっているからDon’t talk to me as if you think I’m dumb
I wanna know when you’re gonna come – soon俺の言葉をさえぎらずに話してくれ
君を迎え入れたいんだI don’t wanna wait in vain for your love
君の愛に期待していたいんだCause if summer is here
I’m still waiting there
Winter is here
And I’m still waiting thereだって夏になっても
俺はそこで待っている
冬になっても
俺はそこで待っているLike I said ; It’s been three years since I’m knockin’ on your door
And I still can knock some more
Ooh girl, ooh girl, is it feasible?
I wanna know now, for I to knock some more君の扉をノックし始めて3年が過ぎた
俺ならまだ続けられるさ
なあ これって聞こえているのかい?
知りたいんだ ノックを続けるためにYa see, in life I know there’s lots of grief
But your love is my relief
Tears in my eyes burn – tears in my eyes burn
While I’m waiting while I’m waiting for my turnわかるだろ、生きているとたくさんの絶望に出会うけれど
君の愛が俺を救うんだ
俺の涙は燃えている 俺の涙は燃えている
待ち続けるんだ、俺の出番を待ち続けるんだI don’t wanna wait in vain for your love
君の愛に期待していたいんだ
少なくとも、この孤独な男のステンシルは、この日1分も1人で過ごすことはありませんでした。
そして、バンクシーはこのようなメッセージも掲載しました。
これが許可作品かどうか知りたい人のために言うと、そうではありません。
For those of you wanting to know if this was a permission piece, it wasn’t.
ニューヨークで作品が描かれた場所
バンクシー・ダズ・ニューヨークの24日目は、Manhattan(マンハッタン区)のヘルズ・キッチンに登場しました。その名の通り「地獄の厨房」という意味の地区は、その昔ギャングが集まるエリアとして有名でした。
そこには、ポルノ雑誌「ハスラー」を創刊した実業家「ラリー・フリント」の、風俗店「NY Hustler Club & Cigar Lounge」があります。
バンクシー作品「Waiting in Vain」は、そんなストリップ・クラブの外のシャッターに描かれました。
クラブで働く人たちが作品の前でポーズをとった後、オーナーは作品が破壊される前にシャッターから取り外して保管することにしました。
この作品はクラブ内に常設展示されています。