バンクシーが、ニューヨークで開催した「Better Out Than In」の10日目。
2013年10月10日に公開したのが、道路標識をかじるビーバーを描いた「Beaver with Downed No Parking Sign」です。
Beaver with Downed No Parking Signの意味は?
2013年10月10日(木)「Eest New York」という文字とともに、ブルックリン区に登場したインスタレーション作品。
「Beaver with Downed No Parking Sign」の意味は、ビーバーと倒れた駐車禁止の看板です。
根元が折れて地面に横たわっている道路標識の下には、土の土台がきれいに積み上げられビーバーが立っています。倒れた標識は、バンクシーの特徴的なネズミではなく、ビーバーの仕業のように描かれています。
可愛いけど破壊的なビーバーは、まるで18歳の頃に違法駐車をしていたジャスティンのようです。2012年4月9日、スポーツカーを店の外に違法駐車したビーバーは、警察官に移動するように求められました。
世界的なスーパースターでも、好きな場所に駐車できる訳ではありませんが、バンクシー・ビーバーは駐車禁止の看板をかじり倒し、法を超えようとしています。
The Street is in Playと共に音声ガイドを公開
「Beaver with Downed No Parking Sign」は、ハスラーの本拠地だと言われるブルックリンに描かれました。
自らを「バンクシーのファン」と名乗る男性は、壁から作品を切り出そうと請負業者に電話していました。それを見たブルックリンの地元のギャングは、作品にブランデーのボトルを投げ、ゴミ袋と段ボール箱で覆って作品を隠しました。
そして、作品を見に集まった人に写真を撮りたいなら、5ドル支払うよう請求してきました。
ギャングは作品を隠し続け、途中ピザを食べるなど現場を去るつもりもありませんでした。そして最終的には、写真撮影の価格が20ドルにまで引き上げられました。
普段誰も近づかないような街に、ニューヨーカーを集めたビーバー。
翌日、ギャングは現場を去りましたが、ビーバーの顔は完全に破壊され、壁には「WE DONT NEED MORE RATS-MATH(もっとネズミは必要ない)」とメッセージを残しました。
ニューヨークで作品が描かれた場所
バンクシー・ダズ・ニューヨークの10日目は、ブルックリンのブラッドフォード・ストリート274番地に描かれました。
資本主義を数々の作品で批判してきたバンクシーですが、皮肉にも自分の作品でアメリカの資本主義を機能させる結果になりました。