バンクシー非公式マガジン

バンクシー作品解説

バンクシーが描く名画『真珠の耳飾りの少女』意味は鼓膜が破れる?マスク着用した場所も解説

バンクシーは2014年10月20日、地元ブリストル・マリーナ近くの建物の壁に、フェルメール名画『真珠の耳飾りの少女(Girl With a Pearl Earring)』をもじった作品『鼓膜が破れた少女(Girl With A Pierced Eardrum)』を描きました。

この作品のタイトルは、写真とともにバンクシー公式ウェブサイトに掲載され、屋外の防犯警報装置が市民を苦しめていることを意味しています。

こんにちは。バンクシー非公式マガジンBANDAL編集部です。

バンクシー非公式マガジンBANDALでは、バンクシーがなぜ注目されるのか。どうやって有名になったのかなど。バンクシー作品の意味を解説したり、その魅力、メッセージ性の解釈、現存する場所などを発信しています。

この記事では、フェルメール名画『真珠の耳飾りの少女』をパロディ化にしたバンクシー作品の意味やマスクを着用した経緯、場所について、詳しく解説していきます。

ぜひ最後までご覧ください。

フェルメールが描く『真珠の耳飾りの少女』

『真珠の耳飾りの少女』は、 オランダ黄金時代の画家ヨハネス・フェルメールが1665年に制作した油彩画です。

『青いターバンの少女』や『ターバンを巻いた少女』など、何世紀にも渡ってさまざまな名前で呼ばれてきましたが、1999年ごろに真珠のイヤリングにちなんで、『真珠の耳飾りの少女』というタイトルで知られるようになりました。

この作品は、1902年以来オランダの行政首都デン・ハーグのマウリッツハイス美術館に所蔵されています。

2006年、オランダ国民は『真珠の耳飾りの少女』を、オランダで最も美しい絵画に選出しました。

バンクシーが描く『真珠の耳飾りの少女』の意味

バンクシーは、オランダ画家ヨハネス・フェルメールの傑作『真珠の耳飾りの少女』に、敬意を表す作品を描きました。

ただ、バンクシーの作品では、特徴的な真珠のイヤリングが、屋外の防犯警報装置 (ADT) に置き換えられています。防犯警報装置は、真珠のような宝物と解釈できる作品ですが、これは耳飾りは真珠ではないという主張を引用しています。

2014年、オランダの天体物理学者ヴィンセント・アイクは、イヤリングの素材について疑問を呈しました。

描かれているほどの大きな真珠は当時、非常に高価でフェルメールの身分では手に入れられなかったため、鏡のように反射する磨かれたすずを描いたのではないかというのが、ヴィンセント・アイクの主張でした。

イギリスで160年以上の歴史を持つUCA芸術大学の名誉教授に就任したバンクシーは、名画に新たな解釈を加えパロディ化することで、より多くの人に問題提起を届けています。

バンクシーが描く『真珠の耳飾りの少女』が破壊される

バンクシーが描く『真珠の耳飾りの少女』は公開されて2日後に、上部と左側を黒いペンキで塗り潰されました。

建物の共同所有者「エリー・モーガン」は次のように語りました。

音楽スタジオでレコーディングしていたバンドの誰かが、ペンキを投げつけたと聞いたんだ。外に出るとまだペンキで濡れていて、滴っていた。バンクシーが戻ってきて、修正してくれることを願っているよ。

バンクシー作品は、2014年10月初めにも破壊行為の被害に遭っていた。

フォークストンの壁に描かれた『アートバフ / Art buff』は、台座の上に男性器が描き加えられ、一夜にして破壊されました。

バンクシーが描く『真珠の耳飾りの少女』の場所

フェルメール名画『真珠の耳飾りの少女(Girl With a Pearl Earring)』をもじった作品『鼓膜が破れた少女(Girl With A Pierced Eardrum)』は、バンクシーの地元ブリストル・マリーナ近くの建物の壁で見ることができます。

Hanover Pl, Bristol BS1 6UT イギリス

バンクシーが逮捕された?

インデペンデント紙は2014年10月20日、バンクシーのアートスタジオに捜索が入り、数千ドルの偽札と作品制作用のステンシルが発見されたと報道しました。

その後、バンクシーは器物損壊、共謀、恐喝、偽造の容疑で逮捕されたというニュースがネット上で流れましたが、バンクシーの広報担当者ジョー・ブルックス氏とペスト・コントロールは「逮捕は、捏造ででっちあげだった」と否定しました。

バンクシーが逮捕されたというニュースを受けてTwitterでは「#FreeBanksy」のツイートや「警察は時間を有効に活用すべきだ」と怒りのメッセージが投稿されていました。

マスクをする『真珠の耳飾りの少女』

2020年4月『鼓膜が破れた少女』の顔を、布製のマスクが覆いました。

そのマスクは、新型コロナウイルス感染症のパンデミック中に、NHS職員など医療従事者が着用したものと同じでした。

イギリスでは、病院で死亡した感染者の数が2万人近くまで増え、医療現場ではマスクなどの防護具不足が指摘されていました。SNSでは「バンクシーから医療従事者を応援するメッセージ」などの憶測が飛び交いました。

バンクシーの新作は、いつも公式インスタグラムや公式ウェブサイトで発表されます。しかし、マスクをした『鼓膜が破れた少女』は公表されませんでした。マスクがいつ設置されたのか、誰が設置したのかは謎のままです。

外出禁止のロックダウン中だったため、人が集まることも懸念して公表を控えたのではという見方もありました。

バンクシーはブリストル市民のサンタクロース

ブリストル市民とバンクシーは、いわず語らずの協定が結ばれています。

バンクシーは、サンタクロースのような存在。みんなの夢を台無しにしたくないと思っている

バンクシーはブリストルに作品をプレゼントし、ブリストルはバンクシーの匿名性を守っています。

ブリストル市民は、このように語っています。

彼の素性が明るみに出そうになったことがこれまでに何度かあったが、市民らはそれを防ぐために相談し、行動した。

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