「愛とお金(Love and money)」は、本物のバンクシー作品だと日本でも広く信じられてきました。
フードを被り顔が見えない人物が特徴的なステンシルで描かれていることから、バンクシー作品として主に通販サイトなどで紹介・販売されてきました。
しかし、「愛とお金(Love and money)」は、本物のバンクシー作品であることは証明されていません。海外でもいつ、どこで誰が描いたのかわかっておらず、バンクシー公式インスタグラムや公式作品集にも掲載されていません。さらに、いわゆるバンクシー展やバンクシー本と言われる非公式の作品展示物にも掲載されていないのです。
最も重要なのは、仮に本物のバンクシー作品ではないとしても「愛とお金(Love and money)」は、バンクシーがよく取り上げるテーマ、愛や平和・反資本主義について考えさせられる印象的な作品だということです。
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『愛とお金』の意味とは、お金よりも愛?
「愛とお金(Love and money)」の意味は、お金よりも愛です。
海外では『Love over money』『Love is greater than money』『Love or money』という作品名でも知られており、『お金よりも愛』や『愛かお金』と日本語訳できます。
なぜ、本物のバンクシー作品と言われたのか?
「愛とお金(Love and money)」は、バンクシーのグラフィティ・スタイルが非常に似ていることから、多くの人がバンクシーの作品であると信じていました。現在ではバンクシーの名前を利用した「バンクシービジネス」の1つとして、広く知られています。
フードを被り顔が見えない人物は、バンクシーの初監督映画『イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ』に登場するバンクシーの姿によく似ています。
また、平和の象徴「ハート」と資本主義の象徴「お金」は、バンクシーの繰り返しのテーマと一致しています。
愛と平和をテーマにしたバンクシー作品
バンクシーは、さまざまな作品で愛と平和を象徴する「ハート」を描いてきました。
資本主義をテーマにしたバンクシー作品
バンクシーは、さまざまな作品で反資本主義をテーマにした作品を描いてきました。
仮に、バンクシー以外の誰かが描いた作品でも、バンクシー作品と紹介されれば本物だと思うのも無理はありません。
最も重要なのは、誰が描いた作品でも自分が好きな作品と言えるかどうかです。
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