バンクシーの活動拠点と知られるイギリス・ロンドン。
ロンドンの街には、現存するバンクシー作品があります。バンクシーのストリート・アートは、消されたり、塗りつぶされたり、盗まれたり、保護されるなど、作品の運命は市民に委ねられています。
貴重なバンクシー作品を見ることができるロンドンの街をマップでご案内いたします。
ようこそ、バンクシーデジタルツアーへ。
このツアーの案内人、バンクシー非公式マガジンBANDAL編集部です。
ロンドン・バンクシー・ツアーでは、バンクシーの活動拠点ロンドンに描かれたストリート・アート18作品の場所を示すマップを元に、現存する作品・保護された作品・消された作品別、年代順に詳しく紹介していきます。
イギリス・ロンドンに住んでいる方も、これからロンドンに行く方も、ロンドンには行かないけどデジタルツアーに参加したい方も、ぜひ最後までお楽しみください。
本記事は、最新かつ正確な情報を皆さまへお届けすることを心がけております。 もしも記事内の情報が変わっている場合は、X(旧Twitter)やBANDALの公式LINEにてお知らせいただけますと幸いです。直ちに修正いたします。 |
バンクシー展 GMOデジタル美術館 東京・渋谷に行ってみた!
バンクシー名言128選!英語&日本語の意味・メッセージも合わせて解説
地域 | バンクシー作品名 |
フィッツロビア | If Graffiti Changed Anything It Would Be Illegal |
ショーディッチ | Guard Dog and His Masters Voice |
ウェスト・エンド | Shop Till You Drop |
ノースロンドン | Very Little Helps |
バーモンジー | Choose Your Weapon |
イーストロンドン | Bubble Slide Girl |
ポプラ | Phone Tap |
ノースロンドン | Cash Machine Girl |
カムデン | Wallpaper Hanging |
カムデン | Tox |
イズリントン | I love Robbo Rat |
ベスナルグリーン | Yellow Flower |
ハックニー | Royal Family |
【ネタバレ注意】『杏が見た!“バンクシー”の世界と英国グラフィティ・アートの旅』BSフジ11月4日20:00~21:55
バンクシー作品をオールカラーで網羅した待望の日本語版、公式作品集「Wall and Piece」はこちら
- バービカン『Banksy Basquiat/バスキアの壁画』
- フィンズベリー『London Doesn’t Work Rat』
- ノッティングヒル『The Painter/ザ・ペインター』
- マーブルアーチ『Extinction Rebellion/絶滅への反逆』
- ノースロンドン『Cash Machine Girl』
- ショーディッチ『Designated Graffiti Area/指定落書きエリア』
- ショーディッチ『His Masters Voice』
- ポラード・ロウ『Flower PaInter』
- ペッカム『Stop War/停戦』
- ウェスト・エンド『Shop Till You Drop/買い倒れの消費者』
- ウォータールー『Girl with Balloon/風船と少女』
- ウッドグリーン『Slave Labor (Bunting Boy)/奴隷労働』
- トッテナム『No Ball Games/ノー・ボール・ゲームズ』
- フィッツロビア『If Graffiti Changed Anything It Would Be Illegal』
- ノースロンドン『Very Little Helps』
- バーモンジー『Choose Your Weapon』
- ショアディッチ『Snorting Copper/コカインを吸う警官』
- イーストロンドン『Bubble Slide Girl』
- ポプラ『Phone Tap』
- ポプラー『Sorry! The lifestyle…』
- カムデン『Tox』
- ベスナルグリーン『Yellow Flower』
- ハックニー『Clown House(Royal Family)』
- ニューマンストリート『One Nation Under CCTV』
- カムデン『Wallpaper Hanging』
- バンクシートンネル
- ロンドン・バンクシー・デジタルツアーの最後に
バービカン『Banksy Basquiat/バスキアの壁画』
場所:Golden Ln, Barbican, London EC2Y 8HD イギリス
2017年9月18日、ヨーロッパ最大級の文化複合施設バービカン・センターの壁に描かれた2つの『バスキアの壁画(Basquiat Murals)』。
9月21日から同館で開催された、イギリスで20年以上ぶりとなるジャン=ミシェル・バスキアの回顧展に先立って登場しました。バンクシーは、いずれも自身の作品であることを、公式インスタグラムと公式ウェブサイトで認めました。
『バスキアの壁画(Basquiat Murals)』について、上の記事で詳しく解説しています。
『警察官に歓迎されたバスキア』と題したバンクシーの壁画は、バスキアが1982年に発表した『Boy and Dog in a Johnnypump』を彷彿とさせます。
犬を連れた少年(おそらくバスキア本人)が、白人警察官から厳しいセキュリティチェックを受ける様子を描いています。
生前、バスキアを認めなかったバービカン・センターが回顧展を開催することに対するバンクシーの皮肉と解釈されます。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Basquiat Murals |
作品名 | バスキアの壁画 |
年代 | 2017年 |
場所 | ロンドン、バービカン・センター |
作品の運命 | 現存 |
意味 | バスキアへの哀悼 |
特徴 | 反体制・反権威主義 |
フィンズベリー『London Doesn’t Work Rat』
『London Doesn’t Work Rat』は、最も有名で人気があり、ロンドンの街に現存する貴重なネズミ作品です。
2004年に作成された当初は「London Doesn’t Work/ロンドンは機能しない」と書かれたプラカードを持ったネズミがステンシルで描かれていました。
後に「I love London, Robbo./ロンドンが大好きです、ロボ」と上書きされることになった背景には、ロンドンの伝説的なグラフィティライター「ロボ」とバンクシーとの長年にわたる確執が生んだ「グラフィティ戦争」が関係しています。
ロボはプラカードに描かれていたバンクシーの文言を上書きし、互いの作品を上書きする報復合戦で戦争へと発展します。
この戦争は、ロボの早すぎる死によって、結末を迎えます。ロボが亡くなってからは、彼の作品やネズミを上書きすることを考えるグラフィティアーティストは誰もいなかったため、それ以来、この作品はほぼ完璧な状態を保っています。
フィンズベリーのチズウェル・ストリートの建物の一角に描かれた、ネズミの作品は15 年以上経った今でも現存しています。
『I love London, Robbo.』の場所は、38-42 Chiswell St, London EC1Y 4SB イギリスです。
プラカードのネズミのモチーフは、2004年に「地獄へようこそ」や「ゲット・アウト・ホワイル・ユー・キャン」など、さまざまな限定版プリントとしてリリースされました。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | London Doesn’t Work |
作品名 | ロンドンは機能しない |
年代 | 2004年 |
場所 | フィンズベリー、チズウェル・ストリート |
作品の運命 | 現存 |
意味 | ドブネズミがロンドンを機能停止にする |
特徴 | 反体制・反権威主義 |
ノッティングヒル『The Painter/ザ・ペインター』
The Painter(ザ・ペインター)として知られる作品は、蝶ネクタイをした画家がイーゼルと筆を手に、赤い文字で「BANKSY」とタギングしている様子を描いています。
タギングとは、街の公共物や外壁にスプレーペンキを用いて、名前や所属集団のマークを描き、その場にいた存在を示すグラフィティの一種です。 |
この作品は、2007年にロンドン西部のノッティング・ヒルにあるレストランの外壁に描かれました。
『The Painter(ザ・ペインター)』は、上の記事で詳しく解説しています。
『The Painter(ザ・ペインター)』の場所は、2 Acklam Rd, London W10 5QZ イギリスです。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | The Painter |
作品名 | ザ・ペインター |
年代 | 2007年 |
場所 | ロンドン、ノッティング・ヒル |
作品の運命 | 現存 |
意味 | 偉人画家とバンクシーの比較 |
特徴 | 反体制・反権威主義 |
マーブルアーチ『Extinction Rebellion/絶滅への反逆』
『Extinction Rebellion/絶滅への反逆』は2019年、環境団体「エクスティンクション・レベリオン」の抗議活動のすぐ後にマーブルアーチ(Marble Arch)に描かれた作品です。
エクスティンクション・レベリオンとは、人間の生産活動による地球温暖化、生物の多様性の喪失、そして人類の絶滅と生態システム全体の崩壊の危険に対する有効な政策の欠如に対して抗議し、温暖化に対する政治的な決断を促す市民運動を意味しています。 |
バンクシー自身は、作品と団体の活動の関係性に言及したことはないため、本物のバンクシー作品かは不明です。
『Extinction Rebellion』の場所は、イギリス 〒W2 2UH London, ロンドンです。
現在は、透明な防護ガラスで覆われています。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Extinction Rebellion |
作品名 | 絶滅への反逆 |
年代 | 2019年 |
場所 | ロンドン、マーブルアーチ |
作品の運命 | 現存 |
意味 | この瞬間から、絶望は終わり、戦術が始まる |
特徴 | 反体制・反権威主義 |
ノースロンドン『Cash Machine Girl』
『Cash Machine Girl』は、現金自動預け払い機から出てきたロボットアームによって持ち上げられている少女が描かれています。
銀行の腐敗した権力によって、資本に誘拐される少女を意味しており、あからさまに反資本主義のメッセージを通行人に警告しています。
『Cash Machine Girl』は、2008年5月にノースロンドンのエクスマウス・マーケット近くで制作されました。場所は、114 Rosebery Ave, London EC1R 3AP イギリスです。
残念ながら、壁画は塗りつぶされてしまい、残った部分をさらなる損傷から保護するためにパースペックスが追加されましたが、時間の経過とともに変色し、何も見えなくなるまで劣化しています。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Cash Machine Girl |
作品名 | 現金自動預け払い機 |
年代 | 2008年 |
場所 | ノースロンドン、エクスマウス・マーケット |
作品の運命 | 劣化 |
意味 | 資本に誘拐される少女 |
特徴 | 反体制・反権威主義 |
ショーディッチ『Designated Graffiti Area/指定落書きエリア』
『Guard Dog/番犬』としても知られる『Designated Graffiti Area/指定落書きエリア』は、指定された落書きエリアをパトロールする警察官とプードルを描いた作品です。
警察を嘲笑する作品『Designated Graffiti Area/指定落書きエリア』が描かれた場所には、他のアーティストの壁画も展示されています。地元の傑作として高く評価されているバンクシーの作品は、約15年以上もパースペックスで保護されており、今でも作品を見るために多くの人が集まります。
『Designated Graffiti Area』の場所は、83 Rivington St, London EC2A 3AY イギリスです。
ロンドンのショーディッチの真ん中にあるリビングトン・ストリートにある有名な会場「カーゴナイトクラブ」の中庭に、別の有名なバンクシーの作品『HMV』とともに描かれています。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Designated Graffiti Area |
作品名 | 指定落書きエリア |
年代 | 2003年 |
場所 | ロンドン、ショーディッチ |
作品の運命 | 現存 |
意味 | 警察を嘲笑 |
特徴 | 反体制・反権威主義 |
ショーディッチ『His Masters Voice』
『HMV Dog』とも呼ばれるバンクシーの『His Master’s Voice』は、蓄音機にバズーカ砲を向ける犬が描かれています。
フランシス・バローの絵画に基づいてデザインされたレコードショップ「HMV」のロゴは、カウンターカルチャーを独占してきました。しかしその後、主流の消費主義の結果、経済的困難に陥いることとなります。
バンクシーは会社の問題を皮肉っているが、イギリスの目抜き通りの終焉については、本気のメッセージとも言えます。バンクシーの反体制的な姿勢は、『グラニーズ』など、常にカウンターカルチャーの音楽ジャンルに根ざしています。
『His Master’s Voice』は、ビンテージ蓄音機に代表される保守主義と、反逆的な動物が体現する進歩的な若者の理想とのコントラストを強調しています。
イギリスの首都でのバンクシー初期の作品は、ショーディッチ中心部のナイトクラブ「カーゴ」の中庭にあり、現在はパースペックスで保護されています。
この中庭には、フランスのストリート・アーティスト「C215」や「ティエリー・ノワール」。イスラエルのストリートアートクルー「ブロークン・フィンガズ」や、イタリアのストリート・アーティスト「オズモ/OZMO」など、さまざまな有名なグラフィティアーティストの作品があります。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | His Master’s Voice |
作品名 | 蓄音機にバズーカ砲を向ける犬 |
年代 | 2003年 |
場所 | ロンドン、ショーディッチ |
作品の運命 | 現存 |
意味 | カウンターカルチャーの体現 |
特徴 | 反体制・反権威主義 |
ポラード・ロウ『Flower PaInter』
Pollard St, London E2 6LY イギリス
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | His Master’s Voice |
作品名 | 蓄音機にバズーカ砲を向ける犬 |
年代 | 2007年 |
場所 | ロンドン、ショーディッチ |
作品の運命 | 花のみ現存 |
意味 | カウンターカルチャーの体現 |
特徴 | 反体制・反権威主義 |
ペッカム『Stop War/停戦』
バンクシー2023年の新作『STOP WAR』は、STOP(一時停止)の道路標識に3機のドローン(軍用無人航空機)が描かれた作品です。
2017年に発表した作品『Civilian Drone Strike(シビリアン・ドローン・ストライク)』と同じモチーフであり、無期限停戦と武器貿易批判を意味していると考えられます。
『STOP(一時停止)』について、上の記事で詳しく解説しています。
『STOP WAR』の場所は、イギリス・ロンドン南部ペッカムの「サウサンプトン・ウェイ」と「コマーシャル・ウェイ」の交差点、横断歩道の近くの道路標識でした。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | STOP WAR |
作品名 | 停戦 |
年代 | 2023年 |
場所 | ロンドン、ペッカム |
作品の運命 | 撤去 |
意味 | 無期限停戦・武器貿易 |
特徴 | 反体制・反権威主義 |
ウェスト・エンド『Shop Till You Drop/買い倒れの消費者』
バンクシーの壁画『Shop Till You Drop/買い倒れの消費者』は、ショッピングカートに商品を積んだ女性がビルの屋上から落ちてくる様子を描いています。
『Shop Till You Drop/買い倒れの消費者』は、消費主義の危険性を指摘しており、消費主義と資本主義への批判は、バンクシーが頻繁に取り上げるテーマです。特にバンクシーのオリジナル作品が、記録的な高額で取引されることさえもテーマにしています。
『Shop Till You Drop/買い倒れの消費者』の場所は、商業地区ウエスト・エンドの中心部にある大きなオフィスビルの側にあるブルートン・レーン(24 Bruton Ln, London W1J 6JH イギリス)です。
作品は通行人の目に止まる2階建てほどの高さにあるが、この作品は2011年11月の白昼に描かれました。バンクシーは現行犯で捕まえられないように足場と防水シートに隠れて描いていました。
『Shop Till You Drop/買い倒れの消費者』が描かれた建物は解体され、今では作品が見れなくなっています。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Shop Till You Drop |
作品名 | 買い倒れの消費者 |
年代 | 2011年 |
場所 | ロンドン、ブルートン・レーン |
作品の運命 | 解体 |
意味 | 消費主義の危険性 |
特徴 | 反体制・反権威主義 |
ウォータールー『Girl with Balloon/風船と少女』
場所:National Theatre, London SE1 9PX イギリス
バンクシーの代表作『Girl with Balloon/風船と少女』は、髪とスカートが風に吹かれる少女と、飛んでいく赤いハート型の風船を描いた作品です。
『Girl with Balloon/風船と少女』の作品解説は上の記事に掲載しています。
バンクシーの代表作は元々、ウォータールー橋の壁に描かれました。
作品の右側には、バンクシーが書いたものではないとされる「THERE IS ALWAYS HOPE(いつだって希望はある)」という文字が書かれていました。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Girl with Balloon |
作品名 | 風船と少女 |
年代 | 2002年 |
場所 | ロンドン、ウォータールー |
作品の運命 | 削除済み |
意味 | 愛の性質 |
特徴 | 反体制・反権威主義 |
ウッドグリーン『Slave Labor (Bunting Boy)/奴隷労働』
『Slave Labor (Bunting Boy)/奴隷労働』は、イギリス国旗をミシンで縫う少年を描いています。
2012年のダイヤモンド・ジュビリーとロンドン・オリンピックの記念品の製造に、搾取工場が使用されることに対する抗議を意味しています。児童労働者や奴隷労働の窮状についてのメッセージとも解釈されます。
『Slave Labor (Bunting Boy)/奴隷労働』は、ロンドン北部ウッドグリーンのホワイマーク・アベニューにある「パウンドランド店」の壁(8 Whymark Ave, London, N22 6AQ, GB)に描かれました。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Slave Labor |
作品名 | 奴隷労働 |
年代 | 2012年 |
場所 | ロンドン、ウッドグリーン |
作品の運命 | 撤去 |
意味 | 奴隷労働の窮状 |
特徴 | 反体制・反権威主義 |
トッテナム『No Ball Games/ノー・ボール・ゲームズ』
バンクシー作品『No Ball Games/ノー・ボール・ゲームズ』は2009年9月に、トッテナム・ハイロードに現れました。
『No Ball Games/ノー・ボール・ゲームズ』は、 2006年ロサンゼルスで開催されたバンクシーの展示会『ベアリー・リーガル』で初めてキャンバス作品として登場しました。ただ、この最初のバージョンでは、子供たちがボールが映ったテレビで遊んでいる様子を描いた作品でした。
その3年後、バンクシーは『ノー・ボール・ゲームズ』を北ロンドンのトッテナムのトッテナム高校との交差点にある店の壁にスプレーペイントの壁画として再登場させました。
『No Ball Games』では、「NO BALL GAMES」と書かれた看板で遊ぶ2人の子供を、あたかもボールそのものであるかのように描いています。バンクシーは、個人の選択に干渉する過保護な政府、つまり「乳母国家」を揶揄し、無邪気な子供の日常さえも国家によって管理され、規制されているように見える現代社会について、子供たちがルールを破る可能性さえも皮肉に富んで示唆しています。
子供たちは一般の人々の象徴としてより広く受け止められるべきであり、より高い権威による監視と規制の下にある日常を私たちに警告しています。
2013年、恵まれない子供たちのためにトッテナムの壁から剥がされ、3つに分割されて販売されました。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Snorting Copper |
作品名 | コカインを吸う警官 |
年代 | 2005年 |
場所 | ロンドン、マーブルアーチ |
作品の運命 | 現存 |
意味 | 愛の性質 |
特徴 | 反体制・反権威主義 |
フィッツロビア『If Graffiti Changed Anything It Would Be Illegal』
バンクシーの「もしも落書きが何かを変えたら違法になるなら」という壁画は、フィッツロビアのクリップストーン・ストリートの壁にあり、2011年の復活祭の月曜日に一夜にして出現した。
壁画には、「もしも落書きが何かを変えたら違法になるなら」という赤い文字の下に、バンクシーの象徴的なネズミの一匹が描かれている。
これは、女性の権利を求めて活動した 20 世紀の政治活動家エマ・ゴールドマンの言葉を引用したもので、彼女の言葉は「投票で何かが変わるとしたら、それは違法だ」というものでした。
壁画が出現して間もなく、ウェストミンスター市議会による壁画の撤去を阻止するための地元の運動が開始された。
現在、その大部分はタグや落書きで覆われていますが、パースペックスの層で保護されています。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Snorting Copper |
作品名 | コカインを吸う警官 |
年代 | 2011年4月 |
場所 | ロンドン、マーブルアーチ |
作品の運命 | 現存 |
意味 | 愛の性質 |
特徴 | 反体制・反権威主義 |
ノースロンドン『Very Little Helps』
テスコ キッズとしても知られるバンクシーのベリー リトル ヘルプの壁画は、ロンドン北部のエセックス ロードにあります。
2008年に薬局の側面に描かれたこの作品は、英国のスーパーマーケットチェーン、テスコへの忠誠を儀式的に誓い、そのうちの一人がテスコのキャリーバッグを旗竿に掲げている3人の子供たちのグループを描いている。このイメージは、社会が大量消費主義と多国籍企業に依存していることに対する批判です。バンクシーはまた、 2008 年に『Very Little Helps』を版画として発表しました。
Very Little Helps はすぐにパースペックスで覆われましたが、何度か破壊されており、現在は部分的に損傷しています。旗はペイントされ、バンクシーの作品を頻繁にターゲットにするグラフィティアーティスト、ロボのタグに置き換えられました。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Snorting Copper |
作品名 | コカインを吸う警官 |
年代 | 2005年 |
場所 | ロンドン、マーブルアーチ |
作品の運命 | 現存 |
意味 | 愛の性質 |
特徴 | 反体制・反権威主義 |
バーモンジー『Choose Your Weapon』
この壁画は、2010 年に南ロンドンのバーモンジーにあるザ グランジの壁に現れました。
その直後、この作品は乗り物で取り押さえられました。
これは、バンクシーの最も有名なイメージの 1 つで、フードをかぶった男性が吠える犬をリードにつないだ姿で、伝説的なアーティスト、キース・ヘリングの吠える犬へのオマージュです。
漫画のような犬とその飼い主の非常にリアルな表現との間には明確なコントラストがあります。バンクシーは、 「スープ缶」のアンディ・ウォーホルなど、作品の中で他の有名なアーティストを頻繁に参照しています。
「Choose Your Weapon」は2010 年に複数の色のプリントとしてリリースされ、現在流通市場で高い需要を誇る最後の新しいオリジナル プリントとしてリリースされました。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Snorting Copper |
作品名 | コカインを吸う警官 |
年代 | 2005年 |
場所 | ロンドン、マーブルアーチ |
作品の運命 | 現存 |
意味 | 愛の性質 |
特徴 | 反体制・反権威主義 |
ショアディッチ『Snorting Copper/コカインを吸う警官』
『Snorting Copper/コカインを吸う警官』は、警察官がしゃがみ込み、犯行現場の手がかりを捜査するどころか、コカインを鼻から吸引しようとしている様子を描いています。
コカインのラインは、数マイルにわたってペイントされており、警察内部の汚職について強く訴えていると解釈できます。
『Snorting Copper』は2005年、暗闇に紛れてイーストエンドのトイレ街に描かれました。
その後、作品は破壊されていましたが、時間と手間のかかる修復を経て戻ってきました。しかし、展示されていた作品は、今では見れなくなっています。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Snorting Copper |
作品名 | コカインを吸う警官 |
年代 | 2005年 |
場所 | ロンドン、マーブルアーチ |
作品の運命 | 不明 |
意味 | 警察内部の汚職 |
特徴 | 反体制・反権威主義 |
イーストロンドン『Bubble Slide Girl』
バンクシーの遊び心のあるバブル スライド ガールの壁画は、2008 年 2 月頃にハックニーの青少年クラブの側壁に描かれました。
残念ながら、この作品は削除されてしまったので、まだかすかな輪郭しか見えません。この画像には、シャボン玉を吹き、排水管を滑り台として使用している少女が描かれています。これはバンクシーのより前向きな作品の好例であり、遊びと子供のような軽快な精神を維持することで、私たちは常に希望の光を見つけて、どんな過酷な状況にも適応できるということをバンクシーが私たちに伝えようとしているのかもしれません。
2004 年にこのアーティストが発表した有名な版画「風船を持つ少女」にも、同様に高揚感のあるメッセージと希望の感覚が含まれています。この作品はもともとロンドンのサウスバンクの壁画で、最終的に市議会によって塗りつぶされる前に、「常に希望はある」という言葉が添えられていた。
排水管を滑り台として使い、シャボン玉を吹き出す少女の姿が描かれている。この画像は、社会が私たちの周囲の世界で困難に適応し続けるのと同じように、少女が環境に適応し、思いがけない場所で遊び場を見つけている様子を示しています。現在、この部分は削除されています。東ロンドンのハックニーにあるユースクラブの壁。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Snorting Copper |
作品名 | コカインを吸う警官 |
年代 | 2005年 |
場所 | ロンドン、マーブルアーチ |
作品の運命 | 現存 |
意味 | 愛の性質 |
特徴 | 反体制・反権威主義 |
ポプラ『Phone Tap』
風変わりなフォン タップの壁画は、DLR オール セインツ駅からわずか 2 分のイースト ロンドンのクリスプ ストリートにある小さな駐車場にあります。周囲に色とりどりのペイントの飛び散りがいくつかあるものの、2011 年以来まったく無傷のままです。これは、バンクシーが都市の自然環境を壁画にどのように組み込んでいるかを示す例の 1 つです。彼は、通りにある実際の水道の蛇口で鳴る電話を描いています。
その隣には、当惑した表情をした棒人間が立っており、「ああ、だめだ…タップに電話がかかってきた」と言いました。このステンシル作品は、2011 年夏にメディアを賑わせたルパート・マードックの電話ハッキング事件を皮肉ったものです。また、「レーダー ラット」などの版画を含め、バンクシーの作品全体に遍在する監視というテーマにも取り組んでいます。 2004年にリリースされた彼の有名なラットシリーズから。
この壁画は、バンクシーの活動にとって匿名性がなぜ重要なのかをうまく例証している。当時、マードックの電話盗聴と同じくらい物議を醸している事件を、有名アーティストとして言及し、偽名を持たずに名誉毀損で裁判にかけられないことはおそらく困難だっただろう。 。さらに、バンクシーが著名なアーティストでありながらも匿名を選択したことは、現代世界における監視に対する彼の根深い警戒心を改めて物語っている。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Snorting Copper |
作品名 | コカインを吸う警官 |
年代 | 2005年 |
場所 | ロンドン、マーブルアーチ |
作品の運命 | 現存 |
意味 | 愛の性質 |
特徴 | 反体制・反権威主義 |
ポプラー『Sorry! The lifestyle…』
バンクシーの壁紙ハンギングは、リージェンツ運河トンネルの横とカムデンのロンドン交通警察本部の下にある活気に満ちたストリート アートです。
この壁には、両アーティストによる他にも 8 つの修正が加えられました。キングロボが生命を脅かす頭部損傷で入院したとき、この争いは止まった。バンクシーはロボ王の深刻な健康状態について聞いたとき、ロボのオリジナルの落書き作品に賛歌を描きました。ロボへのオマージュとして、壁画はわずかな変更を加えて元の形に復元されました。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Snorting Copper |
作品名 | コカインを吸う警官 |
年代 | 2005年 |
場所 | ロンドン、マーブルアーチ |
作品の運命 | 現存 |
意味 | 愛の性質 |
特徴 | 反体制・反権威主義 |
カムデン『Tox』
このバンクシーのステンシルフィギュアは、グラフィティ アーティストのダニエル ハルピン(別名トックス) のタグに加えて、2011 年 6 月にカムデンのジェフリー ストリートに登場しました。
トックスは以前、ロンドンの複数の場所に3年間にわたってタグを付けたとして有罪判決を受けており、落書き作品には創造的な芸術性が欠けていたため、検察から「バンクシーではない」と揶揄されたことがある。
それに応えてバンクシーは、トックスのタグを泡のように吹き飛ばす少年の作品を制作した。連帯の行為としてなのか、それとも他のアーティストをからかうためなのかは、一般大衆の判断に委ねられている。これは間違いなく、彼のグラフィティ アーティストのルーツに忠実であり、ロンドンのシーンとの永続的なつながりを示す、彼のより生意気な作品の 1 つです。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Snorting Copper |
作品名 | コカインを吸う警官 |
年代 | 2005年 |
場所 | ロンドン、マーブルアーチ |
作品の運命 | 現存 |
意味 | 愛の性質 |
特徴 | 反体制・反権威主義 |
ベスナルグリーン『Yellow Flower』
ベスナル グリーン周辺のポラード ストリートにある印象的な黄色い花の大規模な壁画は、バンクシーが都市景観の既存の特徴を利用して作品を完成させたもう 1 つの例です。
Pollard St, London E2 6LY イギリス
彼は、歩道を横切る道路の黄色の二重線の延長部分を描き、壁を這い上がり、実際には彼の通常のスタイルとはかなり異なる、漫画のような明るい黄色の花を咲かせました。これほど大きなストリート アート作品があり、意味をなすために元の状況に依存している場合、なぜストリートのアート作品がオークションに出品されることがほとんどないのかが特に明確になります。
バンクシーはこのアートワークに、ペイントローラーを使って花の隣にしゃがむ彼の特徴的なステンシル人物の1つを加えています。花は他の落書きでほとんど隠れていますが、まだかすかに見えています。黄色い花はまだ鮮明です。
ハックニー『Clown House(Royal Family)』
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Aachoo!! |
作品名 | はくしょん!! |
年代 | 2020年12月11日 |
場所 | ブリストル、トッターダウン、ベイル・ストリート |
意味 | コロナ禍でマスク着用の重要性 |
特徴 | 反体制・反権威主義 |
メッセージ性 | 蔓延するウイルスは、街を破壊する可能性がある |
ニューマンストリート『One Nation Under CCTV』
この壁には、両アーティストによる他にも 8 つの修正が加えられました。キングロボが生命を脅かす頭部損傷で入院したとき、この争いは止まった。バンクシーはロボ王の深刻な健康状態について聞いたとき、ロボのオリジナルの落書き作品に賛歌を描きました。ロボへのオマージュとして、壁画はわずかな変更を加えて元の形に復元されました。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Snorting Copper |
作品名 | コカインを吸う警官 |
年代 | 2005年 |
場所 | ロンドン、マーブルアーチ |
作品の運命 | 現存 |
意味 | 愛の性質 |
特徴 | 反体制・反権威主義 |
カムデン『Wallpaper Hanging』
バンクシーの壁紙ハンギングは、リージェンツ運河トンネルの横とカムデンのロンドン交通警察本部の下にある活気に満ちたストリート アートです。
2009年に描かれたこの壁画は、バンクシーの象徴的なステンシルスタイルで都市労働者を表現しており、1985年に描かれた別のグラフィティアーティストの作品を灰色の壁紙で覆っている。
この壁は、バンクシーと、今は亡きロンドンのグラフィティ界の伝説的人物キング・ロボとの間のグラフィティ戦争の戦場となった。その直後、ロボは反撃し、地下の行動規範に違反したという口実でバンクシーの作品をカバーした。
この壁には、両アーティストによる他にも 8 つの修正が加えられました。キングロボが生命を脅かす頭部損傷で入院したとき、この争いは止まった。バンクシーはロボ王の深刻な健康状態について聞いたとき、ロボのオリジナルの落書き作品に賛歌を描きました。ロボへのオマージュとして、壁画はわずかな変更を加えて元の形に復元されました。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Snorting Copper |
作品名 | コカインを吸う警官 |
年代 | 2005年 |
場所 | ロンドン、マーブルアーチ |
作品の運命 | 現存 |
意味 | 愛の性質 |
特徴 | 反体制・反権威主義 |
バンクシートンネル
バンクシートンネルと知られる通りは、バンクシーの『The Cans Festival』の開催地となりました。
女優の杏さんも作品を残した場所です。
ロンドン・バンクシー・デジタルツアーの最後に
バンクシーの活動拠点イギリス・ロンドンを巡る18作品デジタルツアーへ、ご参加いただきありがとうございました。
ロンドンに残されたストリート・アート18作品の場所を示すマップを元に、現存する作品・保護された作品・消された作品別、年代順に詳しく紹介してきました。
お楽しみいただけましたでしょうか?
バンクシー非公式マガジンBANDAL編集部では、他の都市を巡るバンクシーデジタルツアーをご案内しております。 |
ぜひ、他の都市のバンクシー作品もお楽しみください。
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バンクシーのストリート・アートは、消されたり、塗りつぶされたり、盗まれたり、保護されるなど、作品の運命は市民に委ねられています。 本記事は、最新かつ正確な情報を皆さまへお届けすることを心がけております。 もしも記事内の情報が変わっている場合は、X(旧Twitter)やBANDALの公式LINEにてお知らせいただけますと幸いです。直ちに修正いたします。 |
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