バンクシーはブリストル出身、イギリスのロンドンを拠点とするストリートアーティスト、政治活動家、映画監督、大学教授です。
英語表記で「Banksy」とつづる偽名は、活動初期に名乗っていた「ロビン・バンクス(Robin Banks)」を短縮した愛称を意味しています。正体は公には知られておらず、本名や顔、生年月日も謎に包まれているため「覆面アーティスト」とも呼ばれています。
バンクシー展 GMOデジタル美術館 東京・渋谷に行ってみた!
【2024年 東京 六本木】MUCA展 ICONS of Urban Art ~バンクシーからカウズまで~
バンクシー作品をオールカラーで網羅した待望の日本語版、公式作品集「Wall and Piece」はこちら
- バンクシーとは?
- バンクシー人気ランキングTOP53
- バンクシー人気ランキング1位
Love is in the Bin/愛はゴミ箱の中に - バンクシー人気ランキング2位
Girl with Balloon/風船と少女 - バンクシー人気ランキング3位
Love is in the Air/愛は空中に - バンクシー人気ランキング4位
Napalm/ナパーム弾の少女 - バンクシー人気ランキング5位
Bomb Love/少女と爆弾 - バンクシー人気ランキング6位
Burning the stars and stripes/燃える星条旗 - バンクシー人気ランキング7位
The son of a migrant from syria/シリア移民の息子 - バンクシー人気ランキング8位
The mild mild west/ザ・マイルド・マイルド・ウェスト - バンクシー人気ランキング9位
Well-hung lover/バスルームの窓からぶら下がる裸の男 - バンクシー人気ランキング10位
Girl with a pierced eardrum/イヤードラムをつけた少女 - バンクシー人気ランキング11位
Wall art:East london/壁画:イーストロンドン - バンクシー人気ランキング12位
Dismaland/ディズマランド - バンクシー人気ランキング13位
The walled off hotel/世界一眺めの悪いホテル - バンクシー人気ランキング14位
Sweep it under the carpet/臭いものにフタをする - バンクシー人気ランキング15位
Kate moss/ケイトモス - バンクシー人気ランキング16位
Unofficial collaboration/非公式なコラボレーション - バンクシー人気ランキング17位
Kid Rolling A Burning Tire/燃えているタイヤを転がす子供 - バンクシー人気ランキング18位
BREXIT/ブレグジット - バンクシー人気ランキング19位
Devolved Parliament/退化した議会 - バンクシー人気ランキング20位
Valentine’s day/バレンタインデー - バンクシー人気ランキング21位
Game changer/ゲームチェンジャー - バンクシー人気ランキング22位
London’s Underground Undergoes Deep Clean/ロンドンの地下鉄を徹底清掃 - バンクシー人気ランキング23位
Tokyo rat/東京ネズミ - バンクシー人気ランキング24位
Aachoo!!/はくしょん!! - バンクシー人気ランキング25位
Kissing Coppers/キッシングカッパーズ - バンクシー人気ランキング26位
Elephant in the room/部屋に象がいる - バンクシー人気ランキング27位
Les Miserables Paris/レミゼラブル - バンクシー人気ランキング28位
M.V. Louise Michel/ルイーズ・ミッシェル号 - バンクシー人気ランキング29位
Very Little Helps/ほとんど何の役にも立たない - バンクシー人気ランキング30位
Laugh now/今は笑え - バンクシー人気ランキング31位
Keep it real/自分らしくあれ - バンクシー人気ランキング32位
Gross domestic Product/国内総生産 - バンクシー人気ランキング33位
Exit Through The Gift Shop/イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ - バンクシー人気ランキング34位
Pulp Fiction/パルプ・フィクション - バンクシー人気ランキング35位
The Judo Competition/柔道大会 - バンクシー人気ランキング36位
Hammer Boy/ハンマーボーイ - バンクシー人気ランキング37位
Sirens of the Lambs/羊たちの警報 - バンクシー人気ランキング38位
My wife hates it when i work from home./妻は私が在宅勤務するのを嫌がる - バンクシー人気ランキング39位
Mobile Lovers/モバイル・ラバーズ - バンクシー人気ランキング40位
Free Zehra Dogan/ゼーラ・ドアンを解放せよ - バンクシー人気ランキング41位
Tesco Value Soup Can/テスコ・バリュー・スープ缶 - バンクシー人気ランキング42位
Love Rat/愛のネズミ - バンクシー人気ランキング43位
Nola/傘の少女 - バンクシー人気ランキング44位
Blur『THINK TANK(Tank – Embracing Couple)』 - バンクシー人気ランキング45位
Better out than in/屋内より外が良い - バンクシー人気ランキング46位
Flying Copper/フライング・コッパー - バンクシー人気ランキング47位
Liberte, Egalite, Cable TV/自由、平等、テレビ - バンクシー人気ランキング48位
The Grim Reaper/グリム・リーパー - バンクシー人気ランキング49位
His Master’s Voice/ビクター犬 - バンクシー人気ランキング50位
Slave Labour/奴隷労働 - バンクシー人気ランキング51位
Spy Booth/スパイブース - バンクシー人気ランキング52位
The Segregation Wall Palestine/分離壁 - バンクシー人気ランキング53位
Show Me The Monet/モネを見せろ - バンクシー非公式マガジンBANDALのTwitter
バンクシーとは?
バンクシーはブリストル出身、イギリスのロンドンを拠点とするストリートアーティスト、政治活動家、映画監督、大学教授です。
英語表記で「Banksy」とつづる偽名は、活動初期に名乗っていた「ロビン・バンクス(Robin Banks)」を短縮した愛称を意味しています。正体は公には知られておらず、本名や顔、生年月日も謎に包まれているため「覆面アーティスト」とも呼ばれています。
バンクシーは世界各地のストリート、壁、橋梁に無断で作品を残しています。人知れずゲリラ的にステンシルアートをボムする(爆弾投下)行為から、神出鬼没の「芸術テロリスト」とも呼ばれています。
バンクシーの1番有名な絵は?
「愛はごみ箱の中に:Love is in the Bin」2018年
バンクシーの代表作『風船と少女』がオークションで、落札後に額縁に仕掛けられたシュレッダーによって自己細断された後『愛はごみ箱の中に』に改題された作品は、日本でも大きくニュースで取り上げられ、なぜ細断したのか?など様々な論争を生みました。
バンクシーの何が有名ですか?
バンクシーは、風刺的な社会的および、政治的メッセージを特徴とする独特のステンシル技法を用いています。
誰もが知っているが話題にしていないこと、つまり見て見ぬふりをされた問題に注目させるため、世界中で物議を醸す活動を続けていることで有名になりました。
バンクシーの1番高い絵は?
バンクシー絵画『Love is in the Bin(愛はごみ箱の中に)』は、2021年10月14日サザビーズ・ロンドンのオークションで過去最高額の1858万2000ポンド(約29億円)で落札されました。
2018年10月5日に、バンクシー自ら起こしたシュレッダー事件によって「オークション中にライブで制作された史上初の芸術作品」です。
バンクシー人気ランキングTOP53
バンクシー作品の人気ランキング、まずはTOP10です。
「反資本主義」「反体制・反権威主義」「移民・難民問題」など、強いメッセージが込められた作品をランキング形式で解説していきます。
ランキング | バンクシー作品名 |
1位 | Love is in the Bin (愛はゴミ箱の中に) |
2位 | Girl with Balloon (風船と少女) |
3位 | Love is in the Air (愛は空中に) |
4位 | Napalm (ナパーム弾の少女) |
5位 | Bomb Love (少女と爆弾) |
6位 | Burning the stars and stripes (燃える星条旗) |
7位 | The son of a migrant from syria (シリア移民の息子) |
8位 | The mild mild west (ザ・マイルド・マイルド・ウェスト) |
9位 | Well-hung lover (うまくぶら下がる恋人) |
10位 | Girl with a pierced eardrum (イヤードラムをつけた少女) |
バンクシー人気ランキング1位
Love is in the Bin/愛はゴミ箱の中に
バンクシーの代表作『愛はごみ箱の中に(Love is in the Bin)』とは、オークションに出品された『風船と少女』が落札後に額縁に仕掛けられたシュレッダーによって自己細断された「オークション中にライブで制作された史上初の芸術作品」です。
『愛はごみ箱の中に』は、利益を追求するアート市場の象徴であるオークション会場で、芸術の本質を問うことを意味しています。
アート界に疑問を残して引き裂かれた作品は、なぜ細断したのか?どうやって細断されたのか?サザビーズもグルなのか?など様々な論争を生みました。
良記事😄感謝です
【2023年】バンクシー展 GMOデジタル美術館 東京・渋谷に行ってみた!#クチコミ https://t.co/3t15RteWKE
— 熊谷正寿【GMO】 (@m_kumagai) September 15, 2023
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Love is in the Bin |
作品名 | 愛はゴミ箱の中に |
年代 | 2018年10月5日 |
場所 | サザビーズ・ロンドン |
意味 | 芸術作品の本質的な価値 |
特徴 | 高額オークション市場 |
メッセージ性 | 破壊への衝動は創造的衝動でもある |
バンクシー人気ランキング2位
Girl with Balloon/風船と少女
バンクシーの代表作『風船と少女(Girl with Balloon)』とは、2002年ロンドンのサウス・バンクなどに描かれた壁画です。2017年の調査では「イギリスで最も人気のあるバンクシー作品の1つ」となりました。
『風船と少女』は、赤いハート型の風船に手を伸ばす少女が描かれており、手を離すと飛んで行きやすく割れやすい性質の風船は「愛」を意味しています。
壁画近くの「THERE IS ALWAYS HOPE(いつでも希望はある)」という文字は、バンクシー以外の第3者によって描かれました。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Girl with Balloon |
作品名 | 風船と少女 |
年代 | 2002年 |
場所 | ロンドン・ウォータールー橋 ect |
意味 | 愛は離れやすく傷つきやすい |
特徴 | 愛と平和 |
メッセージ性 | 子供時代の憧れや恋しさは、1度手放すと戻ってこない |
バンクシー人気ランキング3位
Love is in the Air/愛は空中に
バンクシーの代表作『愛は空中に(Love is in the Air)』とは、2005年分離壁が建設されたパレスチナ問題を批判するメッセージを込めて描かれた壁画です。
『愛は空中に』は、火炎瓶の代わりに花束を投げる暴徒を特徴としており、平和の象徴「花」とのコントラストは「非暴力抗議」を意味しています。
この分離壁のせいで、パレスチナは世界最大の野外刑務所になった。
投石による民衆蜂起を意味する「インティファーダー」と、写真家バーナーボストンの写真「フラワー・パワー」がモチーフとなっています。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Love is in the Air |
作品名 | 愛は空中に |
年代 | 2005年 |
場所 | ベツレヘム・ガソリンスタンドの壁 |
意味 | 争いは暴力では解決しない |
特徴 | 反戦争・平和主義・愛と平和 |
メッセージ性 | 非暴力抗議は、たとえ紛争の最中であっても前向きな変化が起こる |
バンクシー人気ランキング4位
Napalm/ナパーム弾の少女
バンクシー作品『Napalm(ナパーム弾の少女)』とは、ナパーム弾の少女をアメリカを象徴する「ミッキー」と「マクドナルドのドナルド」が、手をひく様子を描いた作品です。
『ナパーム弾の少女』は、アメリカ帝国主義・資本主義への批判を意味しています。
Can’t beat that feeling(その気持ちには勝てない)
このフレーズは、1990年代のコカコーラのCMに使われていたスローガンでもあります。
1972年ベトナム戦争末期に撮影され、ピューリッツァー賞を受賞した「The Terror of War(戦争の恐怖)」の写真がモチーフとなっています。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Napalm |
作品名 | ナパーム弾の少女 |
年代 | 2004年 |
場所 | – |
意味 | アメリカ帝国主義への批判 |
特徴 | 反戦争・平和主義・反資本主義 |
メッセージ性 | アメリカ合衆国の軍事的・文化的な影響力への問題提起 |
バンクシー人気ランキング5位
Bomb Love/少女と爆弾
バンクシー作品『Bomb Love(少女と爆弾)』とは、まるでぬいぐるみを抱きしめているかのように微笑む少女が描かれた絵画です。別名『Bomb Hugger(ボム・ハガー)』。
『少女と爆弾』は、微笑む少女の無邪気さ・純粋さと、爆弾が生み出す暴力・破壊の対比を特徴としています。また、世界の平和を維持するために武器が必要であるという口実の元、おもちゃのように数百万個もの爆弾を製造し、遊びの代わりに戦争が売られている現代社会への批判を意味しています。
西側の民主主義社会で匿名で立ち上がり、平和、正義、自由といった誰も信じていないものを求めるのは、かなりの勇気がいる。
今にも爆発しそうな爆弾を抱きしめる少女は、「愛の力」は戦争や暴力に打ち勝つことができるという明確なメッセージでもあります。愛情を込めて抱きしめるこの少女は、爆弾を解除できるかもしれません。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Bomb Love(Bomb Hugger) |
作品名 | 少女と爆弾(ボム・ハガー) |
年代 | 2003年 |
場所 | ブライトン |
意味 | 戦争の商品化への批判 |
特徴 | 反戦争・平和主義・愛と平和 |
メッセージ性 | 世界の平和を維持するために必要なのは、武器ではなく「愛」 |
バンクシー人気ランキング6位
Burning the stars and stripes/燃える星条旗
バンクシー作品『Burning the stars and stripes(燃える星条旗)』とは、黒い影の遺影と供えられた花束、アメリカの星条旗とその星条旗を燃やす火の付いたロウソクが描かれた絵画です。
『燃える星条旗』は、死によって燃え始めた火で、白人が作った制度を燃やしていることを特徴としています。また、Black Lives Matterを称え「人種差別」への抗議を意味しています。
2020年5月25日のアメリカ・ミネアポリスで起きた警察によるジョージ・フロイドさんの殺害や、警察によるその他の残虐行為を受けて黒人差別への抗議デモへの賛同した絵画です。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Burning the stars and stripes |
作品名 | 燃える星条旗 |
年代 | 2020年6月6日 |
場所 | インスタグラム |
意味 | 人種差別への抗議 |
特徴 | 人種差別問題 |
メッセージ性 | 人種差別は、アメリカの崩壊の始まり |
バンクシー人気ランキング7位
The son of a migrant from syria/シリア移民の息子
バンクシー作品『The son of a migrant from syria(シリアからの移民の息子)』とは、イギリスに入国しようとしていた移民たちが仮住まいにしていたフランス・カレー近くの野営地「ジャングル」に現れた、スティーブ・ジョブズを描いた壁画です。
『シリアからの移民の息子』は、バンクシーの重要なテーマ移民・難民問題を意味しています。
移民が国の資源を枯渇させると信じがちですが、スティーブ・ジョブズはシリア移民の息子でした。
スティーブ・ジョブズはシリア移民の息子として生まれ、第二次世界大戦後アメリカにやって来ました。
Appleは、世界で最も利益を上げている企業であり、年間70億ドル以上の税金を支払っています。私たちが使っているiPhoneがあるのは、シリアからの若者の入国を受け入れたからというメッセージがあります。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | The son of a migrant from syria |
作品名 | シリア移民の息子 |
年代 | 2015年12月 |
場所 | ジャングル・カレー・フランス |
意味 | 移民・難民への人道的支援 |
特徴 | 移民・難民問題 |
メッセージ性 | 移民・難民を支援するよう世界へ訴え |
バンクシー人気ランキング8位
The mild mild west/ザ・マイルド・マイルド・ウェスト
バンクシー作品『The Mild Mild West(マイルド マイルド ウェスト)』とは、1999年にバンクシーの故郷であるブリストルで白昼の3日間かけて描いた活動初期の壁画の1つです。「The Mild Mild West」という碑文は、イングランド西部にあるブリストルを表現しています。
『The Mild Mild West』は、警察に火炎瓶を投げるテディベアを特徴としています。1990年代にブリストル周辺の倉庫で開催されたさまざまなレイブ(クラブパーティー)に応えて描かれたもので、警察がパーティー参加者を攻撃し始めた「ウィンターストーク・ロード」でのイベントがきっかけとなりました。
若者がどのようにして権威や権力に対して、反撃できるかを示しています。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | The Mild Mild West |
作品名 | マイルド マイルド ウェスト |
年代 | 1999年 |
場所 | ストークスクロフト・ブリストル |
意味 | 法執行機関や権威者による過度の武力行使への批判 |
特徴 | 反戦争・平和主義・愛と平和 |
メッセージ性 | 無害で脅威のないテディベアが「不正義行為」に立ち向かう先入観に挑戦 |
バンクシー人気ランキング9位
Well-hung lover/バスルームの窓からぶら下がる裸の男
バンクシー作品『Well-hung lover(うまくぶら下がる恋人/バスルームの窓からぶら下がる裸の男)』とは、2006年にバンクシーの故郷であるブリストルの「性的健康クリニック」に描かれた壁画です。
『うまくぶら下がる恋人』は、秘密が愛人の夫にばれそうになり、裸のまま窓からぶら下がっている男性を特徴としています。裸の男の身体的および感情的な脆弱性は、人間のつながりのもろさと、人々が愛情を求めて努力する長さを意味しています。
また、セクシュアリティ・人間関係・社会規範について、危険な状況であっても、人々は予期せぬ方法でお互いにしがみついているというメッセージが込められています。
バンクシー作品『うまくぶら下がる恋人』は、ブリストル市議会による調査の結果、裸の男が描かれているにもかかわらず、遡及的に許可と保護が認められた「イギリス初の合法的なストリートアート作品」です。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Well-hung lover |
作品名 | うまくぶら下がる恋人 |
年代 | 2006年 |
場所 | フログモア ストリート、ブリストル |
意味 | 人間のつながりのもろさ |
特徴 | 愛と平和 |
メッセージ性 | 人々は予期せぬ方法でお互いにしがみついている |
バンクシー人気ランキング10位
Girl with a pierced eardrum/イヤードラムをつけた少女
バンクシー作品『Girl with a pierced eardrum(イヤードラムをつけた少女)』とは、フェルメール名画『真珠の耳飾りの少女(Girl With a Pearl Earring)』をモチーフにタイトルをもじった壁画です。
『イヤードラムをつけた少女』は、特徴的な真珠のイヤリングが、屋外の防犯警報装置 (ADT製) に置き換えられているのが特徴です。屋外の防犯警報装置が市民を苦しめていることを意味しています。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Girl with a pierced eardrum |
作品名 | イヤードラムをつけた少女 |
年代 | 2014年10月20日 |
場所 | ブリストル・マリーナ近く |
意味 | 警察による過度な管理社会への批判 |
特徴 | 反体制・反権威主義 |
メッセージ性 | 屋外の防犯警報装置が市民を苦しめている |
バンクシー人気ランキング11位
Wall art:East london/壁画:イーストロンドン
バンクシー作品『Wall art:East london(壁画:イーストロンドン)』とは、元々は『Peckham Rock(ペッカム・ロック)』というタイトルで、大英博物館「ローマン・ブリテン・ギャラリー」に密かに設置された、バンクシーが見つけた岩に描かれた作品です。
『壁画:イーストロンドン』は、バンクシー自身のウェブサイトの発表で知った博物館が撤去するまで、3日間設置されたままでした。現在、『ウォールアート(洞窟壁画)』という新しいタイトルで、美術館の特別展「アイ・オブジェクト」に展示されています。
『壁画:イーストロンドン』は、バイソンの背中に槍を突き指している人物が、スーパーマーケットの買い物ワゴンを持っているのが特徴です。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Wall art:East london |
作品名 | 壁画:イーストロンドン |
年代 | 2005年 |
場所 | 大英博物館 |
意味 | どのような芸術が美術館に値するのか |
特徴 | 反資本主義 |
メッセージ性 | ストリートアートが、美術館に展示されるアートと同じように評価されないのはなぜか? |
バンクシー人気ランキング12位
Dismaland/ディズマランド
バンクシー監修『ディズマランド(Dismaland)』は、子どもにはふさわしくないファミリーテーマパークで「ビミューズメント・パーク(Bemusement Park)」という副題が付けられ、2015年8月22日から9月27日までの期間限定でイギリスのサマセット州のウェストン=スーパー=メアにて開催されました。
『ディズマランド』とは、不愉快、陰鬱という意味の“dismal” と、夢の国”Disneyland”を掛け合わせた造語で、ディズニーランドを意識した遊園地を夢の国ではなく、現実世界を突きつける展覧会でした。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Dismaland |
作品名 | ディズマランド |
年代 | 2015年8月22日〜9月27日 |
場所 | ウェストン=スーパー=メア |
意味 | 不愉快なテーマパーク |
特徴 | 反体制・反権威主義・反資本主義 |
メッセージ性 | 夢の国ではなく悪夢の国は、現実世界を突きつける |
バンクシー人気ランキング13位
The walled off hotel/世界一眺めの悪いホテル
バンクシー監修『The Walled Off Hotel(世界一眺めの悪いホテル)』は、パレスチナのベツレヘム市を囲む分離壁に面して建っているホテルです。
『The Walled Off Hotel』とは「壁で遮断されたホテル」という意味です。分離壁までわずか4メートルの位置にあるため、客室に直射日光が入るのは1日わずか25分で、どの部屋からも分離壁とイスラエル軍の監視塔を見ることができます。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | The Walled Off Hotel |
作品名 | 世界一眺めの悪いホテル |
年代 | 2017年3月3日 |
場所 | パレスチナ |
意味 | 世界一眺めの悪いホテル |
特徴 | 反体制・反権威主義 |
メッセージ性 | パレスチナ人の苦境は、暴力に訴えずとも芸術によって世界中の人々に伝えられる |
バンクシー人気ランキング14位
Sweep it under the carpet/臭いものにフタをする
バンクシー作品『Sweep it under the carpet(臭いものにフタをする)』は、2006年に北ロンドンのチョークファームロードに書かれた壁画です。
昔、肖像画を描くのは、お金を持っていた教皇と王子だけでした。この女性はロサンゼルスのモーテルで、私の部屋を掃除してくれたリアンというメイドの肖像画です。かなり気の強い女性でしたよ。
『臭いものにフタをする』とは、カーペットに掃除したゴミを隠すメイドを特徴としており、世界的な社会問題に取り組むことに西側諸国が消極的であるというメッセージがあります。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Sweep it under the carpet |
作品名 | 臭いものにフタをする |
年代 | 2006年 |
場所 | チョーク ファーム ロード |
意味 | 臭いものにフタをする |
特徴 | 反体制・反権威主義 |
メッセージ性 | 世界的な社会問題に取り組むことに西側諸国が消極的である |
バンクシー人気ランキング15位
Kate moss/ケイトモス
バンクシー作品『Kate Moss(ケイトモス)』は、アンディ・ウォーホルの『マリリン・モンロー』をオマージュし、現代版のシルクスクリーン絵画にアップデートしています。
『ケイトモス』とは、世界的な大衆文化の顔は移り変わっていくというメッセージです。モスは現代のモンローに相当する人物として描かれており、どちらもそれぞれの時代のセックスシンボルです。そして、バンクシーが21世紀のアンディ・ウォーホルであるということを意味する作品となっています。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Kate Moss |
作品名 | ケイトモス |
年代 | 2005年 |
場所 | – |
意味 | バンクシーが21世紀のアンディ・ウォーホルである |
特徴 | 反体制・反権威主義・反資本主義 |
メッセージ性 | 世界的な大衆文化の顔は移り変わっていく |
バンクシー人気ランキング16位
Unofficial collaboration/非公式なコラボレーション
バンクシーの『バスキアの壁画(Basquiat Murals)』は、ジャン=ミシェル・バスキアの展覧会に合わせてヨーロッパ最大級の文化複合施設バービカン・センターの壁に描かれた2つの壁画です。
『警視庁に歓迎される』は、バスキアの有名な絵画「ジョニーポンプに乗った少年と犬、見守る犬」をモチーフに、バスキア本人と犬を連れて服を脱いで捜索する2人の警察官を特徴に描いています。
白人警察官にボディチェックされるバスキアは、白人に比べ黒人男性が職務質問を受ける確率が高い「レイシャルプロファイリング」へのメッセージです。
『観覧車』は、バスキアが頻繁に使用した「王冠」のモチーフを特徴にした観覧車を描いています。人々がブースでチケットを求めて列を作っている様子は、展覧会を意味しています。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Basquiat Welcomed by the Metropolitan Police / Ferris Wheel |
作品名 | 警視庁に歓迎される / 観覧車 |
年代 | 2017年9月18日 |
場所 | バービカン センター |
意味 | ジャン=ミシェル・バスキアへの敬意 |
特徴 | 反体制・反権威主義・反資本主義 |
メッセージ性 | 展覧会に並ぶ人々へ「レイシャルプロファイリング」への問いかけ |
バンクシー人気ランキング17位
Kid Rolling A Burning Tire/燃えているタイヤを転がす子供
バンクシーの『Kid Rolling A Burning Tire(燃えているタイヤを転がす子供)』は、ブリッジファーム小学校の家の1つに彼の名前を付けた子供たちへの感謝の贈り物として行われました。
許可を得るよりも許しを得る方が、常に簡単であることを忘れないでください。
『燃えているタイヤを転がす子供』は、燃えているタイヤを転がす子供を特徴としており、英国および世界中の義務教育の現状と子供たちの生活に対する破壊的なメッセージです。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Kid Rolling A Burning Tire |
作品名 | 燃えているタイヤを転がす子供 |
年代 | 2016年1月 |
場所 | ブリッジファーム小学校 |
意味 | 子供たちへの感謝の贈り物 |
特徴 | 反体制・反権威主義 |
メッセージ性 | 子供が人生の膨大な時間を学校で過ごす義務教育への批判 |
バンクシー人気ランキング18位
BREXIT/ブレグジット
バンクシーの『BREXIT(ブレグジット/EU離脱)』は、英国がEUとの関係を左右する総選挙を実施していた時期に、欧州連合の旗の星を破壊する職人を描いた壁画です。
『ブレグジット/EU離脱』は、英国のEU離脱を意味しています。イギリスとフランスを結ぶフェリー港であるドーバーに描かれた壁画は、欧州連合の旗にも亀裂が入っており、ヨーロッパの将来について危惧するメッセージがあります。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | BREXIT |
作品名 | EU離脱 |
年代 | 2017年5月7日 |
場所 | ドーバー・イギリス |
意味 | 英国のEU離脱 |
特徴 | 反体制・反権威主義・移民・難民問題 |
メッセージ性 | ヨーロッパの将来を危惧 |
バンクシー人気ランキング19位
Devolved Parliament/退化した議会
バンクシー絵画『退化した議会(Devolved Parliament)』は、サルに占拠された退化したイギリス下院を意味しています。
元々『Question Time(答弁時間)』というタイトルで発表された絵画は、『猿の英国議会(Monkey Parliament)』とも呼ばれ、英国が猿によって運営されているというメッセージがあります。
国民が選んだ代表は、いつか選挙で交代する。それまで時間をつぶしていれば、政治家としては生きていける。いつかは責任を取らなくてよくなる時がくる。
そして、EU離脱期限を目前に、てんやわんや大騒ぎする英国議会を予言した絵画と話題になりました。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Devolved Parliament |
作品名 | 退化した議会 |
年代 | 2009年 |
場所 | ブリストル美術館 |
意味 | 猿によって運営される英国議会 |
特徴 | 反体制・反権威主義 |
メッセージ性 | 猿「今は笑え。いつか誰も支配しなくなるから」 |
バンクシー人気ランキング20位
Valentine’s day/バレンタインデー
バンクシー壁画『Valentine’s day(バレンタインデー)』は、バンクシーが初期にグラフィティを描き始めた場所であるバートンヒルに描かれた壁画です。
『バレンタインデー』は、空に向かってパチンコを打つ少女と、赤いバラとケシが爆発した様子を特徴に描いています。
バンクシー代表作『風船と少女』『Love In The Air』の関連作品とも言われ、赤いハートの風船をパチンコで撃ち抜き咲いたバラは「愛情」、ケシは「恋の予感」という花言葉があり、この作品のメッセージを意味していると解釈できます。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Valentine’s day |
作品名 | バレンタインデー |
年代 | 2020年2月14日 |
場所 | マーシュ レーン、ブリストル |
意味 | 愛情・恋の予感 |
特徴 | 反体制・反権威主義 |
メッセージ性 | 愛は風船のように飛んで行きやすく、爆発しやすい |
バンクシー人気ランキング21位
Game changer/ゲームチェンジャー
バンクシーの『Game Changer(ゲームチェンジャー)』は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックの第一波の最中の2020年5月6日、サウサンプトン大学病院に現れました。
『ゲームチェンジャー』は、少年がスーパーヒーローの人形で遊んでいる様子を特徴に、バットマンとスパイダーマンがゴミ箱に捨てられ、マントをなびかせた看護師がスーパーヒーローであることを意味しています。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Game Changer |
作品名 | ゲームチェンジャー |
年代 | 2020年5月6日 |
場所 | サウサンプトン大学病院 |
意味 | 医療従事者への賛辞 |
特徴 | 反体制・反権威主義 |
メッセージ性 | 医療従事者の尽力に感謝します |
バンクシー人気ランキング22位
London’s Underground Undergoes Deep Clean/ロンドンの地下鉄を徹底清掃
バンクシーの『London’s Underground Undergoes Deep Clean(ロンドンの地下鉄を徹底清掃)』は、清掃員を装ってロンドン地下鉄で、象徴的なネズミがコロナに影響された様子を特徴とした作品です。
If you don’t mask – you don’t get.(マスクをせよ、さらば与えられん)
『ロンドンの地下鉄を徹底清掃』は、マスクをしなければ感染することを意味しています。この感染には、新型コロナウイルス感染症とグラフィティが街を染めるという2つのメッセージがあります。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | London’s Underground Undergoes Deep Clean |
作品名 | ロンドンの地下鉄を徹底清掃 |
年代 | 2020年7月14日 |
場所 | ロンドン地下鉄 |
意味 | マスクをせよ、さらば与えられん |
特徴 | 反体制・反権威主義 |
メッセージ性 | ロックダウンになったが、また立ち上がる |
バンクシー人気ランキング23位
Tokyo rat/東京ネズミ
2019年1月17日、小池百合子都知事は『バンクシー作品らしきネズミの絵』と一緒に撮影した写真をTwitterに投稿しました。東京都は本物のバンクシー作品かどうか調査を始め、ステンシルされた防潮扉を倉庫で保管したことがニュースで取り上げられ、日本中の注目を集めた。
傘をさしながら空から舞い降りてくる魔法使い「メアリー・ポピンズ」をモチーフにした『Tokyo Rat』のメッセージは、日本にグラフィティの魔法をかけに来たという意味です。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Tokyo Rat |
作品名 | 東京ネズミ |
年代 | 2002年 |
場所 | 東京都港区・日本 |
意味 | 日本にグラフィティの魔法を |
特徴 | 反体制・反権威主義 |
メッセージ性 | グラフィティの世界に誘っている |
バンクシー人気ランキング24位
Aachoo!!/はくしょん!!
バンクシーの『Aachoo!!(はくしょん!!)』は、ヘッドスカーフを被った年配の女性が、入れ歯が飛び出るほどのくしゃみをしている様子を特徴的に描いた壁画です。
ベイル・ストリートという坂道に描かれた『Aachoo!!(はくしょん!!)』は水平にして見ると、年配の女性がくしゃみで家を倒しているように見えます。コロナ禍でマスクを着用することの重要性を訴える作品は、マスクを着用しないことによって広がるウイルスは、街を破壊する可能性があることを警告する意味があります。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Aachoo!! |
作品名 | はくしょん!! |
年代 | 2020年12月11日 |
場所 | ブリストル、トッターダウン、ベイル・ストリート |
意味 | コロナ禍でマスク着用の重要性 |
特徴 | 反体制・反権威主義 |
メッセージ性 | 蔓延するウイルスは、街を破壊する可能性がある |
バンクシー人気ランキング25位
Kissing Coppers/キッシングカッパーズ
バンクシーの『Kissing Coppers(キッシングカッパーズ)』は、2人のイギリス人警察官がキスをしている様子を描いた壁画です。
イギリスの「LGBTQ+の首都」とも呼ばれるブライトンで描かれた『キッシングカッパーズ』は、1803 年のナポレオン戦争にまで遡るLGBTQ+コミュニティの歴史から文化的定番となりました。
『キッシングカッパーズ』は、同性愛の公的受容を擁護する意味と、権威や法執行官を皮肉するメッセージがあります。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Kissing Coppers |
作品名 | キッシングカッパーズ |
年代 | 2004年 |
場所 | ブライトン・イギリス |
意味 | 同性愛の公的受容 |
特徴 | 反体制・反権威主義 |
メッセージ性 | 権威や法執行官への皮肉 |
バンクシー人気ランキング26位
Elephant in the room/部屋に象がいる
バンクシーの『Elephant in the room(部屋に象がいる)』は象を大きな問題に見立て、明らかに認識しているけど、あえて触れることを避けている、見て見ぬふりしている状況を意味します。
生きた象にスプレーペイントをして展示した作品は、LAの動物愛護団体へ事前に許可を取っており、展覧会のタイトル「Barely Legal (辛うじて合法)」と言わんばかりの作品となりました。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Elephant in the room |
作品名 | 部屋に象がいる |
年代 | 2006年9月15日〜17日 |
場所 | ロサンゼルス・アメリカ |
意味 | 見て見ぬふり |
特徴 | 反体制・反権威主義 |
メッセージ性 | 世界に貧困があるとわかっているのに、多くの人が何も行動を起こさない |
バンクシー人気ランキング27位
Les Miserables Paris/レミゼラブル
バンクシーの『Les Miserables Paris(レ・ミゼラブル)』は、フランス国旗を背景に床に横たわるCS缶から広がる催涙ガスで、目に灰色の涙を浮かべる 『レ・ミゼラブル』のコゼットが描かれた壁画です。
『レ・ミゼラブル』は、フランス・カレーの難民キャンプ「ジャングル」を破壊し、約1,500人の難民を立ち退かせるため催涙ガス、ゴム弾、脳震盪手榴弾を使用したフランス当局への明らかに批判的なメッセージを意味しています。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Les Miserables Paris |
作品名 | レミゼラブル |
年代 | 2016年1月 |
場所 | フランス大使館、ロンドン |
意味 | 人権の国フランス批判 |
特徴 | 反体制・反権威主義・移民・難民問題 |
メッセージ性 | フランス当局が発表した催涙ガス使用の否定は、虚偽であることの証明 |
バンクシー人気ランキング28位
M.V. Louise Michel/ルイーズ・ミッシェル号
バンクシーの『M.V. Louise Michel(ルイーズ・ミッシェル号)』は、2019年、北アフリカからヨーロッパを目指している難民を救出するボートに資金を提供した作品です。
『ルイーズ・ミッシェル号』は、地中海で女性14人・子供4人を含む遭難者89人を救出し、最初の1週間だけで約350人を救いました。ただ、悲しいことに「海で命を救う」ことと「安全な港を見つける」ことは全く別で、どの国も船を停泊させるつもりはなく、EUに支援を求めました。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | M.V. Louise Michel |
作品名 | ルイーズ・ミッシェル号 |
年代 | 2020年8月 |
場所 | 地中海 |
意味 | 難民への人道的支援 |
特徴 | 反体制・反権威主義・移民・難民問題 |
メッセージ性 | 海を渡る難民の救出 |
バンクシー人気ランキング29位
Very Little Helps/ほとんど何の役にも立たない
バンクシーの『Very Little Helps(ほとんど何の役にも立たない)』は、旗竿を囲む3人の子供たちが旗を掲げる代わりに「テスコ」のビニール袋を掲げ、胸に手を当てて忠誠を誓っている壁画です。
『Tesco Flag』または『Tesco Kids』とも呼ばれる壁画は。テスコのスローガン「少しでも役に立つ」への明確なメッセージで、イギリスのほぼすべての通りにスーパーマーケット・チェーンが存在し、ある意味で多様性と独立性を強制していることを批判している意味があります。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Very Little Helps |
作品名 | ほとんど何の役にも立たない |
年代 | 2006年 |
場所 | ノース ロンドンのエセックス ロード |
意味 | 多様性と独立性への疑問 |
特徴 | 反体制・反権威主義・反資本主義 |
メッセージ性 | 労働者階級の潜在的な貧困と消費者製品の均一化への問題提起 |
バンクシー人気ランキング30位
Laugh now/今は笑え
バンクシーの『Laugh now(今は笑え)』は、バンクシーが人類の性質を風刺するために頻繁に使用する動物の猿をモチーフにした壁画です。
今は笑え。いつか我々が支配するから。
『今は笑え』は、ボード上の不気味な文字は嘲笑的であると同時に脅迫的な意味を持ち、望まれず虐げられた人々が苦しめる者に立ち向かうだろうという革命を警告するメッセージがあります。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Laugh now |
作品名 | 今は笑え |
年代 | 2003年 |
場所 | リビングトン・ストリート、ロンドン |
意味 | 嘲笑的・脅迫的な革命 |
特徴 | 反体制・反権威主義 |
メッセージ性 | 虐げられた人々による蜂起の警告 |
バンクシー人気ランキング31位
Keep it real/自分らしくあれ
バンクシーの『Keep it real(自分らしくあれ)』は、サンドイッチボードを着たチンパンジーは、服従と支配を意味しています。
『自分らしくあれ』は、資本主義の力の下で意気消沈し抑圧された労働者階級に対する、権威主義的な支配に対する批判のメッセージと解釈できます。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Keep it real |
作品名 | 自分らしくあれ |
年代 | 2002年 |
場所 | ブライトンのナイトクラブ |
意味 | 服従と支配 |
特徴 | 反体制・反権威主義 |
メッセージ性 | 資本主義・権威主義的な支配に対する批判 |
バンクシー人気ランキング32位
Gross domestic Product/国内総生産
バンクシーの『Gross domestic Product(国内総生産)』は、2019年10月1日にロンドン南部のクロイドンにオープンした入口がない特殊なお店です。街路のショーウインドーには、まばゆいばかりの芸術作品が展示されていました。
店内にあるものはすべて、EU法に基づく商標登録を満たすために特別に作られたものである。
『GDP』は、バンクシー作品を使用した製品を販売し、名前を商標登録しようとするグリーティングカード会社との商標権をめぐる法的措置への抵抗メッセージです。バンクシーの商業化に対抗するために独自の「GDP」シリーズを作成し、お店を開いて販売しました。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Gross domestic Product |
作品名 | 国内総生産 |
年代 | 2019年10月1日 |
場所 | チャーチストリート、クロイドン、ロンドン |
意味 | 残念な小売体験 |
特徴 | 反体制・反権威主義・反資本主義 |
メッセージ性 | バンクシーの商業化への抵抗 |
バンクシー人気ランキング33位
Exit Through The Gift Shop/イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ
バンクシーの『Exit Through The Gift Shop(イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ)』は、バンクシー監督による2010年のドキュメンタリー映画です。
『Exit Through The Gift Shop』は、ロサンゼルスのフランス人移民ティエリーゲッタが、ストリートアートのあらゆる現場をフィルムに記録し続ける物語です。撮影する中でバンクシーと仲を深め、最終的にティエリー自身も「ミスター・ブレインウォッシュ」というアーティスト名でアートショーを開催するまでの軌跡が記録されています。
この映画は、2010年1月24日に「サンダンス映画祭2020」でプレミア上映され、アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞にノミネートされました。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Exit Through The Gift Shop |
作品名 | イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ |
年代 | 2010年 |
場所 | イギリス |
意味 | お土産屋を通り抜けて出口へ |
特徴 | 反体制・反権威主義 |
メッセージ性 | 宣伝がうまくいけば誰でも一夜で、国際的な評価を得られる |
バンクシー人気ランキング34位
Pulp Fiction/パルプ・フィクション
バンクシーの『パルプ・フィクション(Pulp Fiction)』は、クエンティン・タランティーノ監督1994年の映画『Pulp Fiction』の主人公2人が銃を構えている名場面を大胆なモノクロで描いています。
『パルプ・フィクション』の意味は、カルト映画の暴力的なシーンを無害で笑えるものに変えた皮肉です。銃を黄色のバナナに置き換えた作品は、銃反対・暴力反対・戦争反対という「アメリカの外交政策」を明確に批判するメッセージだと解釈されています。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Pulp Fiction |
作品名 | パルプ・フィクション |
年代 | 2002年 |
場所 | オールドストリート駅・ロンドン |
意味 | 銃反対・暴力反対・戦争反対 |
特徴 | 反体制・反権威主義・反資本主義 |
メッセージ性 | アメリカの外交政策への批判 |
バンクシー人気ランキング35位
The Judo Competition/柔道大会
バンクシーの『The Judo Competition(柔道大会)』は、柔道着を着た子どもが黒帯の男性を背負い投げする様子を描いた壁画作品です。
『柔道大会』は、柔道の愛好家で黒帯の有段者のウラジーミル・プーチン大統領を風刺した作品で、柔道着の少年がウクライナ、大男がロシアを示唆しており「ウクライナの抵抗の象徴」を意味しています。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | The Judo Competition |
作品名 | 柔道大会 |
年代 | 2022年11月11日 |
場所 | ボロジャンカ・ウクライナ |
意味 | ウクライナの抵抗の象徴 |
特徴 | 反体制・反権威主義・反戦争・平和主義 |
メッセージ性 | 大国ロシアを小国ウクライナが背負い投げ |
バンクシー人気ランキング36位
Hammer Boy/ハンマーボーイ
バンクシーの『Hammer Boy(ハンマーボーイ)』は、ハンマーを持った少年が赤い消火栓を叩く様子を描いた壁画です。
『ハンマーボーイ』とは、消化器という都市機能でもストリートアートが芸術にまで高め、見る人が楽しめる都市景観にできることを証明するメッセージがあります。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Hammer Boy |
作品名 | ハンマーボーイ |
年代 | 2013年10月20日 |
場所 | ブロードウェイ・ニューヨーク |
意味 | 都市機能を芸術に |
特徴 | 反体制・反権威主義 |
メッセージ性 | ストリートアートは見る人を楽しませる都市景観に変える |
バンクシー人気ランキング37位
Sirens of the Lambs/羊たちの警報
バンクシーの『Sirens of the Lambs(羊たちの警報)』は、食肉処理場の配送トラックが、60頭の動物のぬいぐるみ (牛・鶏・豚・子羊・パンダなど) を運んでいるインスタレーション作品です。
『羊たちの警報』は、トラックで運ばれる生きた動物を見ることはあるが、食肉処理される文脈で見ることはないというメッセージを動物から聞こえてくる鳴き声やスラットがきしむ音、頭をぶつけている音によって表現しています。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Sirens of the Lambs |
作品名 | 羊たちの警報 |
年代 | 2013年10月11日 |
場所 | ニューヨーク |
意味 | 動物愛護 |
特徴 | 反体制・反権威主義 |
メッセージ性 | 食肉処理される動物の文化的な不可視性 |
バンクシー人気ランキング38位
My wife hates it when i work from home./妻は私が在宅勤務するのを嫌がる
バンクシーの『My wife hates it when i work from home.(妻は私が在宅勤務するのを嫌がる)』は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックの影響で、自宅のバスルームに9匹のネズミを描いた作品です。
『妻は私が在宅勤務するのを嫌がる』は、5枚の写真が公式インスタグラムに投稿され、鏡に映った写真はロックダウンされていた日数を壁に刻み込んでいることを意味しています。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | My wife hates it when i work from home. |
作品名 | 妻は私が在宅勤務するのを嫌がる |
年代 | 2020年4月16日 |
場所 | 自宅のバスルーム |
意味 | 屋内で暴れる害獣 |
特徴 | 反体制・反権威主義 |
メッセージ性 | いつになったら外に出られるのか |
バンクシー人気ランキング39位
Mobile Lovers/モバイル・ラバーズ
バンクシーの『Mobile Lovers(モバイル・ラバーズ)』は、抱き合ったカップルが愛情を込めてお互いの目を見つめる代わりに、自分のスマホを見つめている壁画です。
『モバイル・ラバーズ』は、スマホ依存症を生み出した現代社会を批判しています。ロマンチックな輝きはスマホのスクリーンから発せられており、最も親密な瞬間であっても、スマホが私たちの生活を支配しているという機知に富んだメッセージがあります。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Mobile Lovers |
作品名 | モバイル・ラバーズ |
年代 | 2014年4月 |
場所 | クレメントストリート、ブリストル |
意味 | スマホ依存症 |
特徴 | 反体制・反権威主義・反資本主義 |
メッセージ性 | スマホが私たちの生活を支配している |
バンクシー人気ランキング40位
Free Zehra Dogan/ゼーラ・ドアンを解放せよ
バンクシーの『Free Zehra Dogan(ゼーラ・ドアンを解放せよ)』は、トルコ人ジャーナリストで芸術家のゼフラ・ドーガンの釈放を求めた壁画です。彼女は、トルコ軍とクルド人の反政府戦闘員との間の戦闘で、被害を受けたクルド人の町ヌサイビンを描いたとして、2年以上の懲役刑を言い渡されました。
私は彼女に本当に同情しています。私は禁固刑に値するものを描いてきました。
『ゼーラ・ドアンを解放せよ』は、刑務所の鉄格子とドーガンの顔を特徴的に描いており、彼女の左手は鉛筆の形をした鉄格子を握っています。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Free Zehra Dogan |
作品名 | ゼーラ・ドアンを解放せよ |
年代 | 2018年3月 |
場所 | ヒューストン・ストリートとバワリー・ニューヨーク |
意味 | トルコによる作家、ジャーナリスト、知識人の投獄批判 |
特徴 | 反体制・反権威主義・反戦争・平和主義 |
メッセージ性 | ゼーラ・ドアンを解放せよ |
バンクシー人気ランキング41位
Tesco Value Soup Can/テスコ・バリュー・スープ缶
バンクシーの『Tesco Value Soup Can(テスコ・バリュー・スープ缶)』は、アンディウォーホルの代表作『キャンベルのスープ缶』にインスパイヤーを受け、2004年に大手スーパーマーケット・テスコのオリジナルブランドのスープ缶を描いた作品です。
『テスコ・バリュー・スープ缶』は、地元経済を脅かす大企業「Tesco」と、アメリカで流行していた抽象表現主義の技術や哲学への明確な批判を意味しています。
2005年3月25日、バンクシーはニューヨーク近代美術館 (MoMA) に『テスコのスープ缶』を無断展示した後、何事もなかったようにその場を立ち去りました。あまりにも他の作品に溶け込んでおり、結局6日間もそのまま展示され続けていました。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Tesco Value Soup Can |
作品名 | テスコ・バリュー・スープ缶 |
年代 | 2005年3月25日 |
場所 | ニューヨーク近代美術館 (MoMA) |
意味 | 芸術と大量生産・大量消費の社会的関係 |
特徴 | 反資本主義 |
メッセージ性 | キュレーターの権威を破壊する |
バンクシー人気ランキング42位
Love Rat/愛のネズミ
バンクシーの『Love Rat(愛のネズミ)』は、特徴的なモノクロステンシルスタイルで制作されたネズミが、手で大きな筆を振り回している様子が描かれています。
『ラブラット』は、ネズミは真っ赤なハートで愛を表現しているように見えますが、描き終えたばかりの赤いペンキは血のように滴り、心臓から出血していることを意味しています。喜びだけでなく痛みや苦しみも引き起こす愛を描くネズミには「浮気している配偶者」への理想的な贈り物というメッセージがあります。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Love Rat |
作品名 | 愛のネズミ |
年代 | 2004年 |
場所 | ー |
意味 | 「浮気している配偶者」への理想的な贈り物 |
特徴 | 反体制・反権威主義・愛と平和 |
メッセージ性 | 愛は喜びだけでなく痛みや苦しみも引き起こす |
バンクシー人気ランキング43位
Nola/傘の少女
バンクシーの『Nola(傘の少女)』は、傘をさすドレスを着た少女が雨を感じるため、片手を出している様子を描いた壁画です。ただ、雨は傘の中から降っています。
私たちを守ってくれるものの中には、私たちに害を与えるものもあります。
『Nola』は、ルイジアナ州ニューオーリンズのニックネームを意味しており、災害から市民を守るために設計された洪水防御の失敗により、被害がさらに大きくなった2005年のハリケーン・カトリーナの壊滅的な出来事に関連しています。
空からではなく傘の内側から降っている雨は、私たちを守るために作られた制度が、時に私たちを傷つけるというメッセージがあります。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Nola |
作品名 | 傘の少女 |
年代 | 2008年 |
場所 | ニューオーリンズ |
意味 | 自然災害に対する当局の怠慢な対応の批判 |
特徴 | 反体制・反権威主義 |
メッセージ性 | 豪雨から身を守る傘が、実は雨の源 |
バンクシー人気ランキング44位
Blur『THINK TANK(Tank – Embracing Couple)』
バンクシーの『Tank – Embracing Couple』は、イギリスのロックバンドBlur(ブラー)の7枚目のアルバム『THINK TANK』のカバーアートに使われました。
工業用板金にスプレーペイントされた『Tank – Embracing Couple』は、商業作品を制作しないと主張してきたバンクシーの非常に珍しい作品です。のちにバンクシーは、作品制作についてこのように養護しました。
生活費を支払うために、いろんなことをしたしBlurのアルバムも作成した。それは素晴らしいレコードだったし、かなりの報酬だった。区別を付けることは非常に重要なことだと思う。
商業的なことをしても、作品がクソになるわけではない。クソというなら、資本主義を完全に拒否する社会主義者にならないといけない。 なぜなら、資本主義的であるにもかかわらず、高品質の製品と高品質のビジュアルを組み合わせてその一部になれるという考えは、耐えられない矛盾だからです。しかし、ブラーの状況のように、共生的な場合もあります。
『Tank – Embracing Couple』はマグリットの『恋人たち』をモチーフに、情熱的な抱擁を交わす恋人たちがヘルメットを被っている様子を描いています。意味は、現代イギリス文化に蔓延する内向性と疎外の流れの風刺です。
『THINK TANK』は、特にイラク戦争に対する広範な抗議活動に関連した「愛と政治」をテーマにしたコンセプト・アルバムです。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | THINK TANK |
作品名 | 頭脳集団 |
年代 | 2003年5月5日 |
場所 | ー |
意味 | イラク戦争に対する抗議 |
特徴 | 反資本主義・愛と平和 |
メッセージ性 | イギリス文化に蔓延する内向性と疎外の流れ |
バンクシー人気ランキング45位
Better out than in/屋内より外が良い
バンクシー『Better Out Than In』は、2013年10月から1ヶ月間毎日ニューヨークの街に作品を展示し、公式インスタグラムと特設ウェブサイトで発表したアーティスト・イン・レジデンスです。
『Better Out Than In』とは、印象派のフランス画家ポール・セザンヌの名言「スタジオ内で描かれたすべての絵は、屋外で描かれた絵には敵わない」を引用したタイトルで、「屋内より、屋外の方が良い」という意味を込めたメッセージと解釈できます。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Better out than in |
作品名 | 屋内より外が良い |
年代 | 2013年10月1日〜31日 |
場所 | ニューヨーク |
意味 | 屋内より、屋外の方が良い |
特徴 | 反体制・反権威主義・反資本主義 |
メッセージ性 | 屋内で描かれた絵は、屋外で描かれた絵に敵わない |
バンクシー人気ランキング46位
Flying Copper/フライング・コッパー
バンクシーの『Flying Copper(フライング・コッパー)』は、1990年代のアシッドハウスカルチャーを彷彿とさせる黄色のスマイリーフェイスに、天使の羽が生えた警察官が描かれています。
世界で最も大きな犯罪は、ルールを破った人々によって犯されるのではなく、ルールに従う人々によって犯されます。
『フライング・コッパー』の笑顔と武装の並列は、友好的な顔の背後に隠れている抑圧と脅威を意味しています。平和維持者と武装勢力の境界線上は、過度の権威や権力を持つ人々への懐疑的な目を持つよう警告するメッセージです。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Flying Copper |
作品名 | フライング・コッパー |
年代 | 2003年 |
場所 | 東ロンドンの倉庫『ターフ・ウォー』 |
意味 | 過度の権威・権力批判 |
特徴 | 反体制・反権威主義 |
メッセージ性 | 笑顔の裏にある抑圧と脅威 |
バンクシー人気ランキング47位
Liberte, Egalite, Cable TV/自由、平等、テレビ
バンクシーの『Liberte, Egalite, Cable TV(自由、平等、テレビ)』は、ジャック=ルイ・ダヴィッドによる有名な歴史絵画「Napoleon Crossing the Alps(ナポレオンのアルプス越え)」を再解釈した挑発的な壁画です。
『自由、平等、テレビ』は、軍馬に乗ったナポレオンが赤いマントに覆われている様子を特徴的に描いており、国を導びくフランス政府がプロパガンダと虚偽で人々の目をくらましている方法について批判を意味するメッセージだと解釈できます。
赤いマントは、2010年にフランス政府が導入した、イスラム教徒の女性の一部の人が着用する宗教的衣服で顔を覆うことを禁止した「ブルカ禁止」をモチーフにしています。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Liberte, Egalite, Cable TV |
作品名 | 自由、平等、テレビ |
年代 | 2018年6月 |
場所 | バービカン センター、パリ |
意味 | プロパガンダと虚偽で人々の目をくらまし批判 |
特徴 | 反体制・反権威主義 |
メッセージ性 | 難民危機への対応がずさんなフランス政府の批判 |
バンクシー人気ランキング48位
The Grim Reaper/グリム・リーパー
バンクシーの『The Grim Reaper(グリム・リーパー)』は、伝統的な大鎌を持ち、大きな時計の文字盤に何気なく座っている死神は、当惑させるほど明るい黄色のスマイリーフェイスで描かれています。
『グリム・リーパー』は、ロンドンの象徴的なビッグベンの時計を模しており、あたかも死神がその任務を遂行する時が来るのを待っているかのように、真夜中まであと5分を指しています。
善と悪の境界線をもてあそぶスマイルは、差し迫った地球規模の大惨事に対する人類の貢献を意味していると解釈できます。時計の時間が示唆しており、取り返しのつかない終わりが近づいているというメッセージを伝えています。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | The Grim Reaper |
作品名 | グリム・リーパー |
年代 | 2005年 |
場所 | オールド ストリートとショーディッチ周辺 |
意味 | 差し迫った地球規模の大惨事 |
特徴 | 反体制・反権威主義・反資本主義 |
メッセージ性 | 取り返しのつかない終わりが近づいている |
バンクシー人気ランキング49位
His Master’s Voice/ビクター犬
バンクシーの『His Master’s Voice(HMV)』は、19世紀の蓄音機にバズーカ砲を無造作に向けている白い犬を描いています。この作品は「彼の主人の声」 または「ロケット犬」とも呼ばれています。
『HMV』は、デジタル時代における音楽小売業者の失われた戦いを意味しています。また、何か新しいものを生み出すための余地を作るためには、何かを捨てる必要があるというメッセージがあります。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | His Master’s Voice(HMV) |
作品名 | ビクター犬 |
年代 | 2003年 |
場所 | カーゴ ナイトクラブ、ショーディッチ |
意味 | 音楽小売業者の失われた戦い |
特徴 | 反体制・反権威主義・反資本主義 |
メッセージ性 | スクラップアンドビルド(破壊と再生) |
バンクシー人気ランキング50位
Slave Labour/奴隷労働
バンクシーの『Slave Labour(奴隷労働)』は、キャップを逆さに被る子供がミシンに向かって強制的にユニオンジャックの旗布を縫わされている様子を描いた作品です。
『奴隷労働』は、2012年の「ロンドン・オリンピック」や女王即位5周年の「ダイヤモンド・ジュビリー」に向けた準備で奴隷のように働かさせる労働搾取者への抗議の意味が込めたメッセージと解釈できます。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Slave Labour |
作品名 | 奴隷労働 |
年代 | 2012年5月 |
場所 | ウッドグリーン・ロンドン |
意味 | 児童労働 |
特徴 | 反体制・反権威主義・反資本主義 |
メッセージ性 | 労働搾取者への抗議 |
バンクシー人気ランキング51位
Spy Booth/スパイブース
バンクシーの『Spy Booth(スパイブース)』は、1950年代の監視機器を備えた「フィルム・ノワール」のようなトレンチコートを着た3人が、電話ボックスを取り囲み内部の会話を盗聴する様子が特徴の壁画です。
『スパイブース』は、英諜報機関GCHQの本部から近い場所に描かれ、2009年のG20でイギリス政府が各国代表の電話内容を盗聴していたという元CIA職員のエドワード・スノーデンの暴露をモチーフに風刺した作品と解釈されます。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Spy Booth |
作品名 | スパイブース |
年代 | 2014年4月 |
場所 | チェルトナム・ロンドン |
意味 | 監視社会 |
特徴 | 反体制・反権威主義 |
メッセージ性 | イギリス政府による諜報の批判 |
バンクシー人気ランキング52位
The Segregation Wall Palestine/分離壁
バンクシーの『The Segregation Wall Palestine(分離壁)』は、パレスチナを世界最大の野外刑務所に変え、国連によって違法とみなされてもなお建設が続く高さ8mの壁に描いた壁画です。
分離壁が国際司法裁判所によって違法とみなされた場合、無許可の作品を描くのはどの程度違法になるのか?
『分離壁』に描いた7つの壁画のうち1つは、壁の向こう側の景観は美しいと言わんばかりのだまし絵になっており、環境的景観と政治的景観の境界に注目させるメッセージと解釈されます。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | The Segregation Wall Palestine |
作品名 | 分地壁 |
年代 | 2005年8月 |
場所 | 分離壁・パレスチナ |
意味 | 美しい景観の障壁 |
特徴 | 愛と平和・反戦争・平和主義 |
メッセージ性 | 落書きという破壊行為で分離壁を破壊したい |
バンクシー人気ランキング53位
Show Me The Monet/モネを見せろ
バンクシーの『Show Me The Monet(モネを見せろ)』は、印象派の巨匠クロード・モネの絵画『睡蓮の池』がモチーフになっています。
『モネを見せろ』に描かれたショッピングカートとトラフィックコーンは、美術史の象徴に対して侮辱を与えると同時に、現代の資本主義と消費文化に対する明確な批判のメッセージと解釈することができます。
絵画 | 説明・解説 |
タイトル | Show Me The Monet |
作品名 | モネを見せろ |
年代 | 2005年10月 |
場所 | 展覧会「Crude Oils」 |
意味 | 美術史の象徴を現代版に再構築 |
特徴 | 反体制・反権威主義・反資本主義 |
メッセージ性 | 現代の消費文化が、美術史の風景すらも汚してしまう |
バンクシー非公式マガジンBANDALのTwitter
ガザ地区のハマスがイスラエルに対して空と地上攻撃で宣戦布告したことを受け、イスラエルの首相は「我々は戦争状態にある」と宣言
バンクシーはイスラエルが「テロ攻撃から自国民を守る」という名目で建設を続ける分離壁や、イスラエル軍の攻撃で疲弊したガザ地区に反戦を訴える作品を残してきた https://t.co/1jtF867IPj pic.twitter.com/3nAlT0vs1V
— BANKSY🎈バンクシー非公式マガジン (@bandal_jp) October 7, 2023
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